2020年1~10月の国内の死亡者、前年より1万4000人減少

2021年1月5日 09:19

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記事提供元:スラド

maia 曰く、 そう目新しい話ではない気もするが、2020年の日本の総死亡数は(速報値ベースだが)高齢化やコロナ禍にも関わらず前年より若干減少しそうだ(日経)。1月〜10月の前年同期比で約1万4千人減少。ただし10月から増加傾向が続いたと仮定すれば減少幅は減るかもしれない。

 減少への寄与が大きい順に肺炎(誤嚥性と新型コロナ除く)、心疾患、脳血管疾患、インフルエンザ、不慮の事故(交通事故等含む)となっている。インフルエンザの減少は新型コロナのが話題になる前から始まっているが、肺炎など呼吸器系疾患の大幅な減少は、新型コロナ対策による衛生状況の改善が大きいと思われる。ただ、循環器系も減っていて、どうしてそうなるのかと、若干話題になった。よく問題になる自殺は2020年前半は前年同期比で減少していたが、7月から増加に転じた。また死亡増加の最大要因は老衰である。残念ながら出生数の減少に歯止めはかかっておらず、総人口は減少している。

 厚生労働省の人口動態統計の年間推計の速報によると、2020年の1~10月における国内の死亡者数が大幅に減っていることが分かった。1~10月の死亡数は113万2904人で、1万4315人(1.2%)と前年の114万7219人に比べて1万4000人ほど少ないという(日経新聞厚生労働省)。

 日経新聞によると、死因別の死亡数によると1~7月分で最も減少したのは、COVID-19および誤嚥性を除く肺炎だったとしている。過去記事にもあるがインフルエンザに関しては同じ1~7月分で2289人と前年に比べて71.1%減少している。呼吸器系の疾患全体でも計1万2872人減少したという。国民の間でCOVID-19対策が広まった結果、感染症にかかる人が大幅に減ったためと見られている。

 なお厚生労働省によれば、2020年は死亡数の現象のほかにも、離婚件数に関しては4月以降大幅な減少、出生数や死産数、妊娠届出数などに関しても5月から減少、死産数については7月から減少しているという。このため12月の出生数に影響が出る可能性が指摘されている。こうした特殊な状況を踏まえて厚生労働省は、令和2年(2020)人口動態統計の年間推計をしないと発表している。


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