10月前半の消費動向、「旅行」が大幅回復 「小売」「サービス」は足踏み傾向に

2020年11月6日 16:25

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2018年比での推移。出典:JCB/ナウキャスト「JCB消費NOW」より

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  • 小売総合の2018年比での推移。出典:JCB/ナウキャスト「JCB消費NOW」より
  • サービス総合の2018年比での推移。出典:JCB/ナウキャスト「JCB消費NOW」より
  • サービス総合の2018年比での推移。出典:JCB/ナウキャスト「JCB消費NOW」より

 10月前半の消費動向指数の調査では、全体の数値は下落傾向であった一方、「旅行」については9月後半から10%以上大幅に回復したことが分かった。これは、10月から東京発着の旅行も「Go Toトラベル」の対象なったことが大きく影響していると考えられる。

 ジェーシービー(東京都港区)とナウキャスト(東京都千代田区)は、クレジットカードの決済情報をもとに国内消費指数「JCB消費NOW」を算出。2019年10月は、消費増税前の駆け込み需要後の反動により消費減があったため、2018年1月後半の前年比の値を基準に、消費の増減を調査した。

 調査結果によると、「小売総合」「サービス総合」を含めた「全総合」の数値は、新型コロナウイルス感染拡大前の18年1月後半比12.1%減となり、消費回復の兆しがあった9月後半と比べても下落。さらに、「小売総合」「サービス総合」の数値についても、双方とも下落しており、消費回復は足踏み傾向にあると見られる。

 業種毎に見てみると、「小売総合」は新型コロナウイルス感染拡大前の1月後半と比べて5.3%減となった。これまで外出自粛等による「巣ごもり消費」で、「家電」や「家具」、「EC」の伸び率は好調だったが、いずれも減少傾向となったためだ。

 「サービス総合」は同17.3%減と、こちらも9月後半の数値と比べて下落率が拡大。中でも「外食」「交通」「宿泊」「娯楽」についてはいずれも9月後半まで回復傾向にあったものの、10月に入り下落傾向に転じた。これは例年10月前半にあった「体育の日」が、今年から「スポーツの日」となって7月後半に移動し、祝日が少なくなったためだと考えられる。

 一方、祝日が少なく連休がなかったにもかかわらず、「旅行」の数値については、唯一9月後半と比べて10%以上の大幅回復が見られた。これは、政府の観光需要喚起策「Go Toトラベル」の対象に、東京発着の旅行が加わったことが大きな要因だと考えられる。

 厚生労働省の発表によると、10月30日までに新型コロナウイルスが影響した解雇や雇い止めにより仕事を失った人は、見込みも含め6万9,000人を超えており、景気回復は喫緊の課題だ。一方、新型コロナウイルスの新規陽性者数も微増の傾向となっており、未だ感染拡大が収束する見込みはない。景気回復策と、感染拡大防止策の両立を模索する日はまだまだ続きそうだ。(記事:笠井ゆかり・記事一覧を見る

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