米大統領選直前でドル・円はもみ合いか 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)

2020年10月12日 17:54

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記事提供元:フィスコ


*17:54JST 米大統領選直前でドル・円はもみ合いか 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)
皆さん、こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーター馬渕磨理子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

ドル・円は円売り優勢の展開となり、105円28銭から106円11銭まで買われました。トランプ米大統領の新型コロナウイルス感染でリスクオフムードが広がっていましたが、10月5日夜に早々に退院し公務に復帰したことで、リスク回避的な円買いは縮小しました。米国の追加経済救済策成立への期待が再浮上したことも、ドル買い・円売りを促す一因となったようです。

ユーロ・円は底堅い動きを維持し、123円31銭から124円88銭まで反発しました。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は10月7日、「目標達成には大規模緩和を維持する必要がある」とのハト派的な姿勢を伝えました。一方、ドイツ連銀のバイトマン総裁は「経済は予想以上に速いペースで回復」との見方を示しており、ユーロ圏経済の先行き不安を意識したユーロ売りは縮小しています。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?各通貨の見通しについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

ドル・円は『もみ合い』の展開を予想しています。来月の米大統領選に向け、両党候補者の政策や発言が意識され、『株価動向を主要な手がかりとした相場展開となりそうだ』と伝えています。また、『最新の情勢調査では、バイデン氏がリードを広げており、同氏の勝利に思惑が広がりやすい』と分析しています。

ユーロ・円については『弱含み』と予想しています。『欧州内での新型コロナウイルスの感染再拡大で主要都市での制限措置が強化される見込み』であり、『早期景気回復への期待は低下し、ユーロは買いづらい』と伝えています。

ポンド・円は『底堅い値動き』を予想しています。欧州連合(EU)との通商交渉が15日以降も継続される場合、『ユーロ、米ドルに対するリスク回避的なポンド売りは縮小し、この影響でポンドの対円レートは底堅い動きを見せる可能性がある』とみています。

豪ドル・円は『もみ合い』を予想しています。豪準備銀行(中央銀行)は前週の理事会声明で追加緩和に肯定的な見方を示しており、ロウ総裁のオンライン講演が注目されそうです。そのほか、『中銀が雇用を優先課題とする姿勢を続けるなか、9月雇用統計も発表も注目される』と伝えています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子《CN》

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