クルマの常識再確認 その2 燃料関係

2020年9月15日 17:46

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指定の燃料を示す給油口のステッカー ©sawahajime

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 前回に引き続き、今回も、燃料関係の話題を採り上げたいと思う。

【こちらも】クルマの常識再確認 その1 燃料関係

●何故ハイオク(無鉛プレミアム)仕様にレギュラーはNGなのか

 ハイオク仕様の車にレギュラーを給油すると、ノッキングを起こし、エンジンにダメージを与える。ノッキングとは「異常爆発」しているということだ。

 エンジン設計時に想定されたオクタン価のガソリンを給油しなければ、軽度な場合でも、設計通りの性能を発揮出来ないし、最悪の場合はエンジンを壊すことになる。

●要求する燃料が決まるプロセス

 エンジン設計に際しては、そのエンジンの「性格づけ」がなされる。「自然吸気」とするのか「過給吸気(ターボチャージャー)」とするのか、そのエンジンは何気筒か、排気量は何ccなのか。

 排気量の上限と、そのエンジンが搭載される車種から決定されるスペックを実現する為に、使用するガソリンが決まる。圧縮比や単室気筒容積、最高回転数といった要素から「要求オクタン価」が決まる訳だ。

 高性能車両は、ハイオク(無鉛プレミアム)を利用することを前提にエンジン設計をしているケースが多い。

●輸入車との違い

 輸入車にハイオク指定が多いのは、その車の出身国のガソリン事情によるところが多い。日本のガソリン規格は欧米とは異なっている。

 地域によって、大まかなオクタン価の設定は次の様になっている。
      LOW    MID    HIGH
 日本   90     -     100
 北米   92     95     98
 欧州   92     95     98

 欧米からの輸入車は、本国の「レギュラー(MID)」ガソリンを使用する前提で設計してあっても、95オクタンが基準となっている。これを日本に持ち込むと、日本のレギュラーのオクタン価は90オクタンである為、95オクタンを満たす為には、「ハイオク」を使用する必要がある。

 ランニングコストの関係からレギュラーを使いたい向きは、輸入車のディーラーに聞いても「指定のガソリンを使って下さい」としか返答は来ない筈だ。そこで、ここからは「自己責任」となるが、下記の国産車に準じて「取扱説明書」を読み込んで、判断すれば良い。

●国産車は「取扱説明書」で確認すれば「レギュラーOK」の場合もある

 日本車の「ハイオク仕様車」の場合、取扱説明書に「ハイオクが入手不能の場合はレギュラーが使用可能です」との記載があれば、日常の使用には「レギュラー」を使用しても問題は無い。

 但し、普段の運転状況では問題無くても、その車の極限では、カタログ通りの馬力・トルクは得られない。「普段の運転状況」の目安は、高速道路でもオービスに引っ掛からない程度の運転までと考えれば良いだろう。

●満タンの勧め

 「安いスタンドを見つけた時に給油する」とか、「普段はタンク残量が半分以下」とか、「燃料警告ランプが点灯するまでは大丈夫」とかいう人もいるが、絶対にお勧めしない。

 「荷重を少なくする為」とかいう人もいるが、ガソンの比重は0.72~0.76、軽油の比重は0.8~0.84だ。燃料タンク容量が満タン65リッターと仮定して、残量25リッター程度で乗る場合と、常時満タンで乗る場合、40リッターの荷重差で、ガソリン車なら(40x0.75)=30kg、ディーゼル車でも(40x0.82)=32.8kg程度の荷重となるが、それも走って、消費して次第に軽くなる。

 トランク内にゴルフバッグを積みっ放しにすれば、それだけで12~13kg。僅かな重量差を気にするなら、先ずトランク内を整理整頓して、不要な品は降ろしておこう。

●満タンの利点

 突発の用件で長距離を走る用件が発生した場合、特に都心部から辺地に行く際にはガソリンスタンドが利用可能かといった、不安感が無くて済む。

 筆者は過去、スキー場からの帰りに1.2kmを、何と7時間!という極端な渋滞に巻き込まれた経験がある。最初の500mを5時間、残り700mを2時間。満タン主義の筆者は、目的地到着前に復路の為に満タンにしていた。

 これで残量が少なければ、極寒の中でも、エンジンを切って燃料節約しなければならなかったろう。

 また冬場には、ガソリンタンクが満タンで無い場合、タンク内の空間にて、空気中の湿気がタンク内壁に結露し、最終的にタンク内に水が溜まる。

●ガス欠エンコはダメージが大きい

 昔の車は「気化器(キャブレター)」仕様だったので、燃料エンコしても車にダメージを与えることは無かった。しかし最近の車は、殆どが電子制御のインジェクション(燃料噴射)方式だ。

 気化器なら、飲み物をストローで吸っていて、最後にズズーと吸い込む感じで、中身が無くなるイメージだが、インジェクションは、弾切れの拳銃を撃ち続ける様なもので、「空撃ち」することにより噴射ポンプに与えるダメージが大きい。「燃料エンコは絶対に起こさない」位の気持ちで乗って欲しい。

 満タンを勧めるのは、こういった意味からだ。(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る

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