31日の米国市場ダイジェスト:NYダウ223ドル安、 ハイテクやFRBの低金利長期化期待が支え

2020年9月1日 08:07

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記事提供元:フィスコ


*08:07JST 31日の米国市場ダイジェスト:NYダウ223ドル安、 ハイテクやFRBの低金利長期化期待が支え
■NY株式:NYダウ223ドル安、 ハイテクやFRBの低金利長期化期待が支え

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は223.82ドル安の28430.05ドル、ナスダックは79.82ポイント高の11775.46ポイントで取引を終了した。TikTokの米国事業売却に中国政府の許可が必要となるよう規則が変更されたとの報道を受けて、米中対立懸念が強まり寄り付きから下落した。連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長が長期にわたる低金利維持を示唆する新指針を再確認したほか、株式分割したアップルなどハイテク株の上昇に支えられ、引けにかけては下げ幅を縮小した。セクター別ではテクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、銀行、エネルギーが下落。

携帯端末アップル(AAPL)と電気自動車メーカー、テスラ(TSLA)は株式分割を実施し、急伸した。また、オンライン小売りのアマゾン(AMZN)は同社の商用配送サービス「プライムエア」でのドローン配送サービスが連邦航空局(FAA)から認可されたことが好感され上昇。代替肉メーカーのビヨンドミート(BYND)はシティによる投資判断引き上げで上昇した。一方、小売りのウォールマート(WMT)はアナリストによる投資判断引き下げで下落した。バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRKB)は、日本の5大商社への投資が広く報じられたものの、株価は小動きに終始。

クラリダFRB副議長は、「新指針のもと、失業率が低下しただけでは利上げを正当化しない」と再確認した。マイナス金利は米国にとって魅力のある選択肢ではないが、イールドカーブコントロールは状況が著しく変化したら選択肢になり得るとした。

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■NY為替:クラリダ米FRB副議長が低金利長期化を再確認

8月31日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円10銭まで上昇後、105円78銭まで反落して105円92銭で引けた。米8月ダラス連銀製造業活動指数が予想を上回り、米債利回りの上昇に伴うドル買いが優勢となったが、株価動向を意識したリスク回避の円買いが入ったことや、クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長が新指針のもと長期にわたる低金利を再確認したため、ドルの上値は抑制された。

ユーロ・ドルは、1.1922ドルから1.1966ドルまで上昇して1.1936ドルで引けた。ユーロ・円は、126円85銭まで上昇後、126円30銭まで下落。ポンド・ドルは、1.3309ドルから1.3395ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.8999フランまで下落後、0.9042フランまで上昇した。


■NY原油:続落で42.61ドル、需給ひっ迫の懸念和らぐ

NY原油先物10月限は続落(NYMEX原油10月限終値:42.61 ↓0.36)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は、前営業日比-0.36ドルの1バレル=42.61ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは42.56ドル−43.57ドル。8月31日の欧州市場で43.57ドルまで買われたが、その後は伸び悩んだ。ウイルス感染の拡大を受けて需給ひっ迫の懸念は和らいでいることから、42.56ドルまで下げたが、時間外取引で押し目買いも観測されており、下げ幅は縮小している。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 25.74ドル -0.56ドル(-2.13%)
モルガン・スタンレー(MS) 52.26ドル -0.63ドル(-1.19%)
ゴールドマン・サックス(GS)204.87ドル -1.59ドル(-0.77%)
インテル(INTC) 50.95ドル +0.52ドル(+1.03%)
アップル(AAPL) 129.04ドル +4.23ドル(+3.39%)
アルファベット(GOOG) 1634.18ドル -10.23ドル(-0.62%)
フェイスブック(FB) 293.20ドル -0.46ドル(-0.16%)
キャタピラー(CAT) 142.31ドル -1.32ドル(-0.92%)
アルコア(AA) 14.62ドル -0.50ドル(-3.31%)
ウォルマート(WMT) 138.85ドル -1.45ドル(-1.03%)《ST》

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