イー・コミュニケーションズ、遠隔で試験監視できる「リモートテスティング」開発

2020年7月16日 14:05

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「リモートテスティング」のロゴ。(画像:イー・コミュニケーションズ発表資料より)

「リモートテスティング」のロゴ。(画像:イー・コミュニケーションズ発表資料より)[写真拡大]

  • サービスの概要。(画像:イー・コミュニケーションズ発表資料より)

 イー・コミュニケーションズは14日、オンライン試験での不正行為を監視する「リモートテスティング」サービスを、10月1日にリリースすると発表した。Webカメラと、映像をリアルタイムで録画しながら監視を行う同社独自のプロクターシステムを用いて、オンライン試験の不正を防止する。

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 近年、約9割の試験が紙で行われている日本においても、様々な資格試験や検定試験などでCBT(Computer Based Testing)の拡大が見込まれている。その一方で、CBTによる受験の需要が高まれば、コンピューターが設置されている受験可能な会場(テストセンター)の不足も予想される。

 この課題に対して、企業内や自宅、貸し会議室を受験会場とできれば、CBT会場の不足を補うことが可能だ。また自宅などで受験可能となれば、感染症拡大や自然災害などで外出が難しい状況であっても受験可能となるため、試験団体の災害時対応にもつながる。

 だが、試験監督官が不在となる自宅などでの試験では、不正が行われる懸念がある。そのためイー・コミュニケーションズは「リモートテスティング」サービスの開発を行い、リモートで試験を監督できる仕組みを提供する。

 「リモートテスティング」は、これまで試験会場で行っていた本人認証と試験監視の作業を、プロクターシステムを通じてリモートで行る。試験監督者や主催者は、Webカメラで試験状況を監視できるため、受験者だけでなく監督者や主催者も自宅等での作業が可能だ。

 試験主催者にとっては、業務効率化に加え、人件費や会場使用料等のコスト削減にもつながる。また自宅で受験が可能となれば、新型コロナウイルスの感染拡大を懸念し、資格試験を開催できない試験団体にとっては、試験を継続的に開催可能とするための手段としても期待できる。

 イー・コミュニケーションズは8月より実証実験を開始し、10月1日から一部の顧客に先行リリースを予定している。(記事:まなたけ・記事一覧を見る

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