今週のマーケット展望「日経平均2万円を挟んでの攻防」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(山崎みほ)

2020年5月18日 09:46

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記事提供元:フィスコ


*09:46JST 今週のマーケット展望「日経平均2万円を挟んでの攻防」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(山崎みほ)
皆さま、こんにちは、フィスコマーケットレポーター山崎みほの「マネックス証券の気になるレポート」です。

コロナの新たな感染者数は東京で1ケタに、大阪にいたっては0人になりました。このまま落ち着いていくといいですね。緊急事態宣言も39県で解除され、飲食店も少しずつ営業再開するなど、経済活動が一部戻ってきていますが、市場にはどう表れてくるのでしょうか。

さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、5月18日に配信されました。そのなかから今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。

まず広木さんは、『今週は日経平均2万円を挟んでの攻防となろう』と予想しています。『25日線が緩やかに上向きで基本は戻り相場が継続しているものの、上値も重くなってきている。頼みの米国株の調整が続くようだと、日本株も下方へトレンドが転換する恐れもある』とのことです。

さらに、『最もリスクとして懸念されるものは、米中対立の先鋭化だ。ファーウェイへの制裁強化に対して中国側も報復の構えを見せている』と、米中対立への懸念を述べています。

ただ、『トランプ政権と共和党による中国への強硬姿勢は選挙対策という色彩が強い。このタイミングで再び中国たたきが復活したのは、コロナの一番厳しい時を過ぎたのと、株価が順調に戻ったからだ』とし、『米国の対中強硬姿勢は株式市場のリスクだが、逆に言えば市場が人質のようなものだから、株価が下落基調を強めたりコロナの第2波の恐れが高まったりすれば、中国との対立もいったん棚上げとなるだろう』と考察しているようです。

広木さんは加えて、『まず週初めのGDPの発表に市場はどう反応するかだ』と示唆。『米国の雇用統計でさえ反応しなかった。過去の、しかも悪化は想定内のマクロ指標に、通常なら反応しないものだが、地合いが悪化していることもあって案外、強いネガティブな反応を示すかもしれない』と見解を示しています。

そのあとについては『緊急事態宣言の解除観測が相場の支えになるだろう。新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言が39県で解除された。残る8つの都道府県について政府は21日をめどに解除が可能かどうか改めて判断する方針だ』と伝えた上で、『解除の可能性が高まれば経済再開期待で相場にも明るさが戻るだろう』と予想しています。

さらに、『中国で22日に開幕する全国人民代表大会(全人代)で政策期待が高まりやすいことも材料だ』と広木さんは見ています。

また、『米国で21日にエヌビディアの決算発表がある』として、『再びハイテク株が騰勢を取り戻すきっかけになるかもしれない。要注目である』と指摘しています。日本企業については、『富士フイルムの決算発表に期待したい』と述べています。

最後に、今週の予想レンジは『1万9600~2万300円』と予想しています。

参考にしてみてくださいね。

山崎みほの「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを山崎みほの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。

フィスコマーケットレポーター 山崎みほ《HH》

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