5年先まで使える広告代理店的プレゼンテーション術 (31)

2020年4月29日 08:22

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 ボディコピーを書く機会が減少している今だからこそ、若手のコピーライターのために【ボディコピーの書き方_前篇】をお届けします。

【前回は】5年先まで使える広告代理店的プレゼンテーション術 (30)

 ビギナーがやりがちなのが、エッセイやコラムみたいな訴求ポイント不明のなんちゃってボディコピーです。明言しますが、ボディコピーに面白さや味わい深さは求められていません。そこを今一度、理解してください。では、説明していきましょう。

■(33)相手に同意・同感させること。論旨は1つであること。

●情報価値のある文章か。読み手に納得感とお得感を与えているか。


 情報価値とは「答え」です。ブランドからの「提案」と言い換えてもいい。このブランドは誰のためにあるのか? どこへ向かうべきなのか? ユーザーに求められているものは何なのか? これらのブランドバリューを羅針盤にして、世界観にブレがないように「答え」を書いていきます。

 社会に提示するわけですから、その「答え」はもちろんビビッドな内容であるべきです。凡庸な情報で読者の時間をムダに奪ってはいけません。その情報で納得させる、お得に感じさせること。読み手に同意・同感させて、コントロールすることがボディコピーの目的です。

 クライアントから渡された材料で成果が見込めなければ、即取材・調査して好材料を自分で見つけて書く。これは経験を積めば出来るようになります。大切なのは、その判断の速さです。

●1つのモノサシで書き切っているか。入口と出口で論旨がぶれていないか。

 ○○○のテーマで書き始めたのに、最後の方では何故か△△△といった別の話に展開していませんか。何を軸にその文章を書いていくのか? ボディコピーの論旨は1つです。そのコアをぶらさずに書き切ること。

 つい、字数があるとアレもコレもと書き足したくなりますが、必ず「1つのモノサシ」「1つの価値基準」で書いてください。そのモノサシに新奇性があれば、モアベターです。

 ボディコピーの「別の使い方」も紹介しておきます。

 ボディコピーは材料が揃わないまま、書き始めても構いません。締切に追われている時。ホントにファクトが無い時。マインドマップでもやって、とにかくスタートを切ってみる。ひとりブレストとして使ってください。意外に切り口が見つかる時があります。

 何気なく書いた一文がキャッチコピーになりえるし、書き連ねることでゲームチェンジできる新しいルールに気づけるかもしれない。何より、いったん書いてしまえば、焦燥感が解消され、余裕を持って、次の作業に向かっていけるのです。

 次回、中篇に続きます。

著者プロフィール

小林 孝悦

小林 孝悦 コピーライター/クリエイティブディレクター

東京生まれ。東京コピーライターズクラブ会員。2017年、博報堂を退社し、(株)コピーのコバヤシを設立。東京コピーライターズクラブ新人賞、広告電通賞、日経広告賞、コードアワード、日本新聞協会賞、カンヌライオンズ、D&AD、ロンドン国際広告祭、New York Festivals、The One Show、アドフェストなど多数受賞。日本大学藝術学部映画学科卒業。好きな映画は、ガス・ヴァン・サント監督の「Elephant」。
http://www.copykoba.tokyo/

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