概況からBRICsを知ろう 上海総合指数は値上がり、経済活動正常化の期待が改めて強まる流れ

2020年4月10日 09:55

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記事提供元:フィスコ


*09:55JST 概況からBRICsを知ろう 上海総合指数は値上がり、経済活動正常化の期待が改めて強まる流れ
【ブラジル】ボベスパ指数 77681.94 +1.20
9日のブラジル市場は4日ぶりに反落。主要指標のボベスパ指数は前日比942.68ポイント安(+1.20)の77681.94で取引を終えた。80427.6から77456.9まで下落した。

プラス圏で推移した後は終盤はマイナス圏に転落した。景気の悪化に伴うデフレ懸念の高まりが圧迫材料。新型コロナウイルスの国内感染ペースが加速しているなか、ヒトとモノの移動が制限されているため、国民の購買力が大幅に縮小すると指摘されている。また、連日の上昇で足元では高値警戒感も強い。

【ロシア】MICEX指数 2701.77 +1.19%
9日のロシア株式市場は6日続伸。主要指標のMOEX指数は前日比31.65ポイント高(+1.19%)の2701.77で取引を終了した。2643.98から2713.50まで上昇した。

中盤はマイナス圏に沈む場面もあったが、その後は再び買い戻された。9日に開催される石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」で、協調減産が合意されるとの期待が引き続き支援材料。また、取引時間内にブレント原油が堅調な値動きを示したことも資源セクターの物色手掛かりとなった。一方、新型コロナウイルスの感染拡大ペースが加速していることに伴う世界景気の一段悪化懸念が引き続き圧迫材料となった。

【インド】SENSEX指数 31159.62 +4.23%
9日のインドSENSEX指数は反発。前日比1265.66ポイント高(+4.23%)の31159.62、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同363.15ポイント高(+4.15%)の9111.90で取引を終えた。

買いが先行した後は上げ幅をやや拡大させ、引けまで高値圏で推移した。政府が追加の景気対策を打ち出す予定を示したことが好感された。政府はこのほど、中小企業の支援金として総額1兆ルピー(約1兆4300億円)の救済策を近く発表する方針を示した。また、中国など主要なアジア市場の上昇も買い安心感を与えた。

【中国本土】上海総合指数 2825.90 +0.37%
9日の上海総合指数は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比10.53ポイント高(+0.37%)の2825.90ポイントと反発した。約4週ぶりの高値水準を回復している。

経済活動正常化の期待が改めて強まる流れ。中国共産党・党中央政治局が8日に開いた会議では、新型コロナウイルス感染対策に留意しつつ全面的な生産再開を整えるよう指示が出された。新型コロナ感染拡大の発端となった湖北省武漢市では8日、2カ月半にわたる封鎖措置が予定通り解除されている。足もとで停滞した経済を立て直すため、当局が景気刺激策を強めるとの思惑も続いた。《CS》

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