学生時代の留学、3人に1人が就職活動で有利に 語学力以外に得たものは? 留学マスター調査

2020年2月24日 08:16

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学生時代の留学であなたが得たものは何ですか?(画像:ジャストイット発表資料より)

学生時代の留学であなたが得たものは何ですか?(画像:ジャストイット発表資料より)[写真拡大]

  • 学生時代の留学経験を就職に活かすことはできましたか?(画像:ジャストイット発表資料より)

 学生時代の留学経験で得られるものは何か? 留学に関心のある学生ならば、経験者の先輩に本音を聞きたいであろう。留学情報サイト「留学マスター」を運営するジャストイットは19日、25歳~34歳の学生時代に留学経験がある男女400人を対象に行ったアンケート調査の結果を発表した。

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 調査は、カナダ留学の専門家・末永真一氏の監修により行われ、調査項目は留学先や期間、費用から就職への影響まで多岐にわたっている。今回は留学経験を通じて得られるものと就職活動との関係を取り上げてみたい。

■3人に2人が「語学力が向上した」と回答

 「留学の経験を通じて得たものがありますか?」という質問(複数回答可)に対する回答では、「語学力が向上した」が最も多く66.5%。関連するスキルで「コミュニケーション能力が高まった」という回答も243人(60.8%)あった。

 今回の調査で留学の種類は、3カ月未満の短期語学留学が152人で4割近く(38%)を占めている。その他の種類の留学も含めた留学期間でも、3カ月未満の留学が6割を超えた(244人、61%)。

 こういったことから、学生時代の留学は3カ月未満という短期間でも、語学力の向上が見込めるといえよう。

■2人に1人は自分自身にプラスとなる力がついたと実感

 さらに今回の調査から、留学経験を通じて得られるものが語学力だけではないことが明らかになった。「視野が広がった(53.5%)」、「行動力がついた(50.3%)」、「人脈が広がった(48%)」、「自分に自信がついた(43.3%)」といった回答が半数近くにのぼっている。

 留学を通じて自分自身にプラスとなる力がついたと感じている人が多い。この結果について監修の末永氏は、「日々の生活で直面するトラブルを自分で解決することができると、人間的に大きく成長できて、自分に自信を持てる」と解説している。

■3人に1人は留学経験を就活に活かすことができた

 留学経験が就職活動で有利になるかどうかも気になるところだ。今回の調査でも「学生時代の留学経験を就職に活かすことができたか」どうかが問われた(複数回答可)。

 この質問に全体の36.8%が「留学経験を企業にアピールしたことで就職が有利になった」と回答。さらに「語学力を企業にアピールしたことで就職が有利になった」という回答も28.3%にのぼった。留学経験者の少なくとも3人に1人は、留学が就職に有利になったことを実感している。

 一方で「留学経験は就活でアピールしなかった(27.5%)」、「留学経験や語学が就職に有利になったと実感していない(15.5%)」という回答もあった。監修の末永氏は、「計画する段階から、留学を自分のキャリアのなかでどう位置づけるかをしっかり考えておくことが重要」と語った。

 就職活動のアピールは、応募先企業のニーズに照準を合わせた一時的なものにすぎない。これに対して留学先におけるさまざまな人との出会いは、人生を変える経験だ。短期間の留学や、交換留学制度を利用すれば卒業が遅れることもない。学生の間にチャレンジする価値は大いにある。

 監修の末永氏も、「海外で生活するのも、海外で友だちをつくるのも、思っているよりずっと簡単」と述べている。(記事:ベルリン・リポート・記事一覧を見る

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