外部環境落ち着くが自律反発の域出ず?/後場の投資戦略

2020年2月19日 12:22

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記事提供元:フィスコ


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;23359.60;+165.80TOPIX;1674.67;+8.96

[後場の投資戦略]

 本日の日経平均は自律反発の動きとなり、3ケタの上昇で前場を折り返した。前日までの4営業日でおよそ667円下落しており、特に今週に入ってからはクレディ・スイス証券やJPモルガン証券といった外資系証券が株価指数先物を大きく売り越していた。アップルの発表で新型肺炎が企業業績に与える影響が顕在化してきたものの、なお一時的との見方が根強くあり、アップルの株価も警戒されたほど下げなかった。また、日経平均と同様に前日下げの目立った香港株がやはり反発しており、上述した海外勢が株価指数先物に買い戻しを入れているものとみられる。

 個別に見ると、前日は「iPhone」落ち込みの影響が警戒された半導体関連株や電子部品株に加え、新型肺炎による訪日客の減少や外出手控えの影響を受けそうな内需・ディフェンシブ関連株の一角、さらにリスク回避の動きが広がっていた中小型株にも押し目買いが入っているようだ。

 ただ、日経平均の戻りは直近4営業日の下落幅の3割ほどもなく、前日高値(23402.01円)にも届いていない。まだ自律反発の域を出ないと言わざるを得ないだろう。景気敏感株の一角は本日も弱く、先行きへの警戒感が根強いことが窺える。本稿執筆時点では香港株の上昇や円相場の下落も一服しており、後場の日経平均はプラス圏でのもみ合いになるとみておきたい。(小林大純)《AK》

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