東急、交通・映画・食事が一体となったサブスク 乗り放題に観放題と食べ放題

2020年1月17日 08:06

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サブスクパス券面のイメージ。(画像: 東急の発表資料より)

サブスクパス券面のイメージ。(画像: 東急の発表資料より)[写真拡大]

 東急や東急電鉄などからなる東急グループは15日、交通・映画・食事が一体となったサブスクリプションサービスの実証実験を、3月1日(日)から開始することを発表した。

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 「東急線・東急バス サブスクパス」と呼ばれるチケットを利用することで、東急線全線と一部を除く東急バス全線が乗り放題になるほか、映画や食事など3種類の定額サービスの中から1つ以上を選択して組み合わせることができる。対象期間は3月から5月で、有効期限は1カ月。記名の本人のみ使用できる。

 「サブスクパス」の基本となるのは、東急線と東急バスが1カ月間乗り放題となるサービスで、そこに映画・食事・交通に関わるサービスから1つ以上を自由に組み合わせる。具体的なサービスの内容は、「109シネマズ」で映画が見放題となるパス、「しぶそば」で1日1回かけそば又はもりそばを食べることができるパス、そして専用電動自転車と駐輪場が貸与されるサービスの3種類。このすべてを組み合わせることも可能だ。

 「サブスクパス」の金額は、サービスの組み合わせによって異なる。3つのサービスをすべて利用する場合の販売価格は3万6,500円(価格はいずれも税込)で、1日あたり約1,220円となる計算。映画パスを組み合わせると3万円となるほか、食事パスを組み合わせた場合は2万3,500円。なお、東急線と東急バスが1日乗り放題となるパスは通常大人1,000円で発売されており、これと比べれば「サブスクパス」のお得感は強い。

 申込期間は3つの時期に分かれ、申し込んだタイミングによってチケットの有効期間が異なる。最も早いのは1月16日から2月9日で、この期間に申し込むと3月に有効となるチケットを購入できる。4月に有効となるチケットは2月10日から3月8日、5月に有効となるチケットは3月9日から4月12日の受付となる。

 1月16日から申込開始となるのは、「109シネマズ」と「しぶそば」の組み合わせのみで、電動自転車のサービスは2月10日からのみ申し込みが可能だ。

 製品やサービスを定額で利用できるサブスクリプション形式のサービスは近年人気で、動画の視聴や衣服のレンタルなど様々な分野に浸透している。

 交通と生活サービスを組み合わせたサブスクリプションサービスはまだ珍しく、東急グループは今回の実証実験によりデータを獲得して今後のサービス拡大につなげる狙いだ。交通を基軸にしつつ、デジタル基盤での複合的なプラットフォームの本格導入を検討するとしている。(記事:万嶋せら・記事一覧を見る

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