コム デ ギャルソン・オム、2020年春夏　日常の投影と実用性のデザイン化

　コム デ ギャルソン・オム(COMME des GARÇONS HOMME)の2020年春夏コレクションは、これまでよりもよりアクティブで高機能なエッセンスを加えて解釈していく。ブランド十八番であるミリタリーとの新しいアンサンブルを完成させた。

■デザインへと昇華する実用性

　目立つのはプリントやロゴのディテール。ジャージー素材のリバーシブルジャケットは、ブランド名を示すいっぱいの“CdGH”ロゴの一面と、スタンダードな無地の一面を楽しめる。片側は通気性のいいメッシュ素材となっており、まるでシャツのように気軽に羽織ることができる機能的な1着だ。

　ジャケットやパンツの裾には、紐を忍ばせており、アレンジがしやすくなっているというのも今季の特徴。小さなロゴ入りのトラックジャケットやアノラックなどほんのりスポーティーな提案も多い。

■日常の1ページを取り込むこと

　街の風景はクラシックなシャツに投影することで、まるで旅を想わせる軽やかなエッセンスも加味する。クリーンなブルーのシャツは、ロゴはもちろん、カラーブロックなども多用して、ポップに演出している。

■定番ミリタリーは健在で

　一方で、“いつも通り”のミリタリーアイテムへのフォーカスも忘れてはいない。サファリタイプのジャケットとソフトシェルのパンツの組み合わせは、コム デ ギャルソン・オムの定番とも言えるアイテムだ。ジャケットにはダブルステッチを走らせて、ヴィンテージ風のシワ加工で男臭く。足元は敢えてくるぶし丈でスタイリングし、足元はスニーカーで合わせるのが今季のムードだ。