オンワードHD、350名の希望退職者を募集 40歳以上対象に

2019年12月8日 14:15

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 オンワードホールディングスは6日、350名程度の希望退職者を募集することを決定した。対象者は40歳以上かつ勤続3年以上の販売職を除く一般社員で、退職日は2020年2月末日。10月の取締役会で実施を決定した、グローバル事業構造改革などの一環で行う組織・人員体制の効率化によるもの。

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 同社は現在も手厚い自己資本を維持するものの、2020年2月期は通期で大幅な赤字を予想しており、目下、国内外における不採算事業からの撤退を進めている。

 オンワードホールディングスは、オンワード樫山などを子会社にもつ大手アパレルグループ。「人々の生活に潤いと彩りを与えるおしゃれの世界」 を事業領域に定め、組曲、23区、五大陸などのオリジナルブランドのほか、J.PRESS、JIL SANDER、Paul Smithなどの海外ブランドを取り扱う。

 同社が10月に発表した2020年2月期第2四半期決算(19年3~8月期)は、売上高は前年同期比4.0%増の1,185億円だったものの、営業損益は8.6億円の赤字(前年同期は6.0億円の黒字)、純損益は244億円の赤字(同15億円の黒字)だった。

 長引く米中間の貿易摩擦や依然として根強い国内消費者の節約志向など厳しいマクロ環境を踏まえ、海外および国内において不採算事業からの撤退や事業規模の縮小などを進めている。上半期において純損益が大幅な赤字を計上したのは、同社がグローバル事業構造改革と呼ぶこれら施策の推進に伴い、252億円の特別損失を計上したことによるものだ。

 6日の取締役会で決定した希望退職者の募集も、グローバル事業構造改革に伴う人員体制の効率化の一環。募集する人数約350人は、同社グループ連結従業員4,643名(2019年2月期)の7.5%に当たる。希望退職者募集に伴い発生する特別退職金と再就職支援にかかる費用は金額が確定後、2020年2月期において特別損失として計上する予定。(記事:dailyst・記事一覧を見る

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