2日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高で4日ぶり反発、不動産セクターに買い

2019年12月2日 16:53

印刷

記事提供元:フィスコ


*16:53JST 2日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高で4日ぶり反発、不動産セクターに買い
週明け2日の中国本土市場は小幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比3.83ポイント(0.13%)高の2875.81ポイントと4日ぶりに反発した。上海A株指数も上昇し、4.05ポイント(0.13%)高の3013.48ポイントで取引を終えている。

中国企業の景況感改善が追い風。先週末に公表された11月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は予想以上に上向き、7カ月ぶりに景況判断の境目となる50を上回った。ただ、米中通商協議の難航が意識されるなかで上値は限定的。中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は2日、元商務部副部長の話として、「2020年1月25日の春節(旧正月)までに通商協議『第一段階の合意』が期待されるが、米国による発動済み関税の引き下げが条件となる」と伝えた。米国が「香港人権・民主主義法」を成立させたことで、米中対立の激化も警戒されている。

業種別では、不動産が高い。金地集団(600383/SH)が4.0%、保利地産(600048/SH)が3.7%ずつ上昇した。広東省仏山市でこのほど、住宅購入規制が一部緩和されたことが支援材料。緩和の動きが広がると期待されている。

ハイテク株も急伸。IC設計の上海書爾半導体(WILLSEMI:603501/SH)が7.1%値を上げた。証券株、運輸株、素材株の一角も物色されている。

半面、医薬品株は安い。通化東宝薬業(600867/SH)が9.3%安と続落した。当局の薬価引き下げ圧力により、業績が伸び悩むとの警戒感が続いている。このほかエネルギー株、自動車株、メディア関連株の一角も売られた。

一方、外貨建てB株はまちまち。上海B株指数が1.01ポイント(0.42%)安の236.82ポイント、深センB株指数が1.01ポイント(0.11%)高の888.47ポイントで終了した。

【亜州IR】《FA》

関連記事