NYの視点:中国政府は金融刺激策を積極的に活用していく可能性

2019年11月22日 07:34

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記事提供元:フィスコ


*07:34JST NYの視点:中国政府は金融刺激策を積極的に活用していく可能性
報道によると、中国の李克強首相は21日、景気を押し上げるため、様々な政策ツールをより有効に活用する必要があるとの見方を示した。李首相は、世界銀行や国際通貨基金(IMF)トップとの討論会に出席し、その後に行われた会見で、実質金利引き下げに向け可能な全ての手段を活用する考えを示した。李首相はまた、「国内経済は今年安定を維持したとし、今年の主な社会・経済目標を達成すると政府は自信を持っている」、「積極的な財政政策と穏健な金融政策を引き続き実施していく」と述べた。

前日(20日)には、中国人民銀行(中央銀行)が、銀行貸し出しの指標金利(銀行の最優遇貸出金利であるローンプライムレート)を4.20%から4.15%に引き下げることを発表している。金利引き下げは8月に同指標金利が導入されてから3度目となる。同時に5年物の金利も4.85%から4.80%に引き下げた。

市場関係者の間では、「中国は景気浮揚の手段として一定規模の財政出動を実施していくものの、金融政策(緩和策)の有効性を慎重に見極めつつ、従来以上に活用していくのではないか?」との声が聞かれている。《CS》

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