野村総研、業績予想を上方修正 純利益は33.5%増 良好な受注環境が要因

2019年10月28日 17:42

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■2Qの売上高は7.8%増、売上高営業利益率は15.8%

 野村総合研究所(NRI)(4307)は25日大引け後、2020年3月期第2四半期累計(2019年4月~9月)の連結決算を発表、同時に通期業績予想の上方修正を行った。売上高は据え置いたが、営業利益は前回予想より5.3%増の800億円(前年同期比12%増)、経常利益は同5.2%増の810億円(同11.9%増)、純利益は同3%増の680億円(同33.5%増)とした。

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 2Q累計決算は、売上高が前年同期比7.8%増の2,591億5,300万円、営業利益は同23.6%増の409億800万円、経常利益は同24.4%増の417億7,400万円、純利益が同78.2%増の408億9,300万円だった。売上高営業利益率は前年同期の13.8%から2ポイント向上の15.8%だった。

■国内最大手のシンクタンクとSIerを兼ね備えた企業

 野村證券子会社のシステム開発会社とシンクタンク会社が1999年に合併し設立されたNRI。政策・金融・経済に関するリサーチやコンサルティングを行う他、元母体の野村HDやセブン&アイグループ、三菱UFJフィナンシャルグループ等、大手企業のシステム開発を担ってきた。

 東京証券取引所の売買に利用されるシステムの内5割のシェアを有するなど、国内におけるSIerとして重要なポジションを確立している。今回の上方修正は、海外製造業向け事業の不調は一部みられるものの、野村HDを中心とした金融ITセグメントにおけるシステム開発案件が増加し、引き続き業績が堅調に推移することを見越したものだ。

■DX(デジタルトランスフォーメーション)戦略を遂行中のNRI

 NRIは18年よりデジタル技術を活用したビジネスモデル変革「DX2.0」と題し、クライアントの業務プロセス変革のための「デジタル化」や「クラウド化」を遂行してきた「DX1.0」よりも一歩先に進んだ戦略を展開。クライアントのビジネスモデルそのものを変革するためのプラットフォーム構築に取り組んでいる。

 DX2.0においては、「コンサルティング」と「システム開発」の両方を兼ね備えている必要があり、創業当初より双方を有しているNRIは業界の中でも稀有な存在感を持っている。積極的な自己株式取得など株主還元を行っているNRIだが、本業の好調さから20年3月期は過去最高業績を記録する可能性が高いとみる。(記事:拓蔵・記事一覧を見る

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