5日の米国市場ダイジェスト:NYダウ372ドル高、米中協議の再開を好感

2019年9月6日 07:49

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記事提供元:フィスコ


*07:49JST 5日の米国市場ダイジェスト:NYダウ372ドル高、米中協議の再開を好感
■NY株式:NYダウ372ドル高、米中協議の再開を好感

米国株式相場は上昇。ダウ平均は372.68ドル高の26728.15、ナスダックは139.95ポイント高の8116.83で取引を終了した。米中高官が10月に通商協議を再開することが伝わり、米中貿易摩擦への懸念後退から買いが先行。8月ADP雇用統計が予想を上振れたほか、米長期金利も上昇し、投資家心理の改善から終日堅調となった。セクター別では、半導体・半導体製造装置や自動車・自動車部品が上昇する一方で公益事業や食品・飲料・タバコが下落した。

米中貿易摩擦の懸念後退を受けて、マイクロン・テクノロジー(MU)やエヌビディア(NVDA)などの半導体セクターが堅調推移。米国債利回りの上昇により、シティ・グループ(C)、JPモルガン(JPM)、ウェルズ・ファーゴ(WFC)などの金融関連株が軒並み買われた。ネットワーク・セキュリティのパロアルト・ネットワークス (PANW)は、決算内容が好感され上昇。複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)は、モルガン・スタンレーが中立の投資判断でカバレッジを再開し買われた。一方で、ビジネスチャットツールのスラック(WORK)は、弱気な業績見通しが嫌気され下落した。

食品メーカーのケロッグ(K)が、既存製品の改良版となる新たな代替肉製品を来年初めに発売する。代替肉は、気候変動や動物愛護の懸念、健康に対する関心の高まりから、ミレニアル世代やジェネレーションZ世代の消費者から人気を集めている成長性の高い分野であり注目したい。

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■NY為替:米経済指標改善で円売り強まる

5日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円62銭から107円23銭まで上昇し、106円94銭で引けた。米8月ADP雇用統計や8月ISM非製造業景況指数が予想を上回ったため、景気後退の懸念は後退。米中が貿易交渉再開で合意したため、貿易摩擦改善への期待が広がり、リスク選好のドル買い・円売りに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは、1.1085ドルまで上昇後、1.1032ドルまで反落して1.1036ドルで引けた。ユーロ・円は、117円94銭から118円61銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2346ドルまで上昇後、1.2314ドルまで弱含むも高止まりとなった。英国の欧州連合(EU)離脱が延期され、合意ない離脱は回避されるとの期待が浮上し、ポンド買いが継続した。ドル・スイスは、0.9819フランから0.9873フランまで上昇。スイス国立銀行(SNB)のヨルダン総裁は「マイナス金利が依然不可欠」との見解を示したため、フラン売りに拍車がかかった。


■NY原油:上げ渋りで56.30ドル、利食い売りが増える

NY原油先物10月限は上げ渋り(NYMEX原油10月限終値:56.30 ↑0.04)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日比+0.04ドルの56.30ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは55.75ドル−57.76ドル。原油在庫の減少、米経済指標の改善、米中協議再開を好感して原油先物は一時57.76ドルまで買われたが、ドル高を嫌気して利食い売りが増えた。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.12ドル +0.81ドル(+2.97%)
モルガン・スタンレー(MS) 42.47ドル +0.94ドル(+2.26%)
ゴールドマン・サックス(GS)207.05ドル +5.32ドル(+2.64%)
インテル(INTC) 50.10ドル +1.18ドル(+2.41%)
アップル(AAPL) 213.28ドル +4.09ドル(+1.96%)
アルファベット(GOOG) 1211.38ドル +29.97ドル(+2.54%)
フェイスブック(FB) 190.90ドル +3.76ドル(+2.01%)
キャタピラー(CAT) 122.99ドル +3.89ドル(+3.27%)
アルコア(AA) 19.62ドル +1.34ドル(+7.33%)
ウォルマート(WMT) 115.44ドル -0.47ドル(-0.41%)
スプリント(S) 6.76ドル 0.00ドル(0.00%)《SF》

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