HIS、利益予測を下方修正 13%減益に ハウステンボス不調や価格競争激化で

2019年8月29日 19:26

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■通期予測は売上高上方修正も、利益は下方修正

 エイチ・アイ・エス(HIS)(9603)は28日、2019年10月期第3四半期累計(11月~7月期)の連結決算を発表。売上高は前年同期比12.4%増の5,737億1,700万円、営業利益は同18.1%増の113億4,800万円、経常利益は同8.7%増の112億6,800万円、純利益は同44.0%増の64億9500万円と増収増益だった。

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 通期の業績予測については修正し、売上高は従来予想の7,860億円から140億円増の8,000億円(同9.8%増)とした一方、営業利益は200億円から160億円(同11.5%減)、経常利益は210億円から153億円(同21.5%減)、純利益は110億円から96億円(同13.3%減)と見通しを引き下げた。

 業績修正後の通期予想に対する進捗率は、売上高が71.7%、営業利益が70.9%、経常利益が73.6%となった。売上高営業利益率は前年同期の18.8%から19.7%と改善している。

■カナダの同業買収による増収も、価格競争激化が減益要因

 国内外で拠点を構える大手旅行会社のHIS。2019年1月に北米での旅行事業強化を目的に、OTA事業を展開するカナダのRed Label Vacations Inc.を買収、連結の範囲に含めたことにより、140億円の増収となり売上高予測の上方修正を行った。

 一方営業利益は、訪日旅行の市場環境の変化に伴い価格競争が激化し、収益性を悪化させた。長期間に渡ったGW特需の反動減や、子会社のハウステンボスの入場者数減少も影響し、当初予想よりも40億円減益の160億円へ下方修正を行った。

■日韓関係の悪化に伴う韓国からの訪日旅行客数減少が重石か

 日韓の政治的関係悪化により、韓国人の訪日旅行者客数が減少している。日本政府観光局(JNTO)が発表している「月別訪日外客数」によると、2019年7月までの全地域からの訪日外客数は前年比で4.8%増となっている一方、韓国の訪日外客数は同4.3%減だった。

 また、市民暴動が激化している香港からも同1.7%減となっており、訪日旅行者数で高い比率を持つ東アジアからの旅行者数減少による収益性悪化を予想し、通期の利益予想を厳しめに修正した形だ。

■好調だった旅行事業の推移と失敗のTOB結果の行方は

 下方修正を行ったHISだが、旅行事業においては東アジア市場向けの旅行商品の価格高騰があったものの、継続的なプロモーション活動によって売上高は前年同期比12.6%増の5,122億7,500万円、セグメント利益は同57.3%増の81億6,700万円と好調だった。海外事業も伸びており、4Qの巻き返しには期待が持てる。

 一方HISが直近騒がせているのが、7月11日から8月23日まで行った不動産会社「ユニゾHD」へのTOB。ホテル事業強化を模索したHISが協業を求めたが、ユニゾHD側が反発し、敵対的TOBとなっていた。TOBを実施した結果、応募がゼロだったとHISは発表している。

 8月19日よりユニゾHDは、ソフトバンクG傘下のファンドと組み対抗TOBを行っているが、結果がHISの業績にどう繋がるか気になるところだ。(記事:拓蔵・記事一覧を見る

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