米陸軍感染症医学研究所、汚染物質の管理体制に不備で全研究停止

2019年8月21日 14:02

印刷

記事提供元:スラド

 バイオ攻撃からの防衛などに関する研究を行っている米国陸軍感染症研究所(USAMRIID)が、安全性の懸念から閉鎖されることになったそうだ。行われていた研究については無期限に停止されるという(New York TimesFrederick News-PostMaryland Matters)。

 報道によると、非感染性の病原体や有毒な物質が同研究所の管理外エリアで発見されたことが閉鎖の発端になった模様。これは、同研究所で行われていた汚水処理に問題があったことが原因だという。これによって同研究所の管理体制が問題視され、米疾病対策センター(CDC)が同研究所に対し閉鎖と活動停止を命じたとのこと。

 同研究所ではではエボラウイルスなどの危険な病原体を扱っているという。ただし、現時点で同研究所の問題が原因で公衆衛生や従業員の健康に問題が発生したり、研究所外に危険な物質が流出するといったことはないとのこと。

 とはいえ、研究所の閉鎖は米軍におけるバイオ兵器対策において大きな影響があるという。そのため、陸軍は管理体制の見直しによって研究所の再稼働を進めたいとしている。

 スラドのコメントを読む | サイエンスセクション | 軍事 | サイエンス | 医療 | アメリカ合衆国

 関連ストーリー:
国立感染症研究所村山庁舎、レベル4施設を稼動へ 2015年08月04日
TIME誌の「Person of the Year」、今年はエボラ熱と戦う医療従事者 2014年12月12日
米国立衛生研究所、リオデジャネイロ五輪に参加する米選手やコーチ、スタッフを対象にジカウイルスを監視 2016年07月10日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事