東エレク、日立化成、武田薬など/本日の注目個別銘柄

2019年8月16日 15:46

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記事提供元:フィスコ


<8035> 東エレク 18800 +365反発。米アプライドマテリアルズが決算を発表、第3四半期の売上高が市場予想を上回ったほか、第4四半期の見通しも市場予想を上回り、時間外取引で株価は上昇する展開に。半導体製造装置の堅調な需要を確認で、国内最大手の同社にも買いが波及する形となった。第4四半期のEPSは0.72-0.80ドル、売上高は35.4億-38.4億ドルとし、中心値はそれぞれ、市場予想の0.75ドル、36.4億ドルを上回った。

<4217> 日立化成 3310 +325急反発。1次入札において、PE投資会社と事業会社の両方から複数の買収提案を受けたと報じられている。ベイン、ブルックフィールド、日本産業パートナーズ、KKR、カーライル、ブラックストーンなどの名前が挙がっている。全株式が売却される場合、価値は8000億円になる可能性ともされている。先の報道では、日立製作所<6501>が同社株の売却手続きに入り、1次入札は8月9日に締め切りと伝わっていた。

<6723> ルネサス 636 +20大幅続伸。アプライドマテリアルズやエヌビディアなど米半導体大手が市場予想を上回る決算を発表しており、同社など国内半導体関連にも買いが波及する展開になっている。同社との連動性が強いエヌビディアは、一時項目を除いた第2四半期EPSが1.24ドル、売上高が25.8億ドルとなり、減収減益とはなったものの、市場予想の1.14ドル、25.4億ドルを上回った。時間外取引で一時6%の上昇となっている。

<7735> スクリーンHD 5950 +240大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も5000円から7900円に引き上げている。予想以上に強い5G関連需要や、日韓の半導体材料問題などによって、想定よりメモリ市況が早く底打ちする可能性がでてきていると指摘。今期以降の業績予想を上方修正、21年3月期営業利益は従来の299億円から390億円にまで引き上げているようだ。

<9517> イーレックス 1323 +27大幅続伸。引き続き13日発表の決算を評価する動きが継続した。いちよし証券ではレーティングを「B」から「A」に格上げ、フェアバリューも1400円から1700円に引き上げた。電力小売のマージン改善が想定以上に進んでいることで業績予想を上方修正、中長期的にも、ポストFIT時代を見据えた施策により収益拡大ポテンシャルは大きいと考えているもよう。20年3月期営業利益は65億円から75億円に引き上げへ。

<1720> 東急建設 717 -33大幅反落。いちよし証券ではレーティングを「A」から「B」に、フェアバリューも1000円から900円に引き下げた。第1四半期は大幅な営業増益となったが、第2四半期以降は新規案件への切り替えに伴い、収益的に端境期を迎えるとみている。第1四半期受注高は前年同期比39%減、21年3月期以降の業績予想を下方修正している。21年3月期営業利益は190億円から160億円、前期比減益予想に見直した。

<3397> トリドール 2219 -175急落。14日には株主優待の拡充を発表、これまでの年2回の2000円相当分の割引券から4000円相当の割引券に変更されたことで、個人投資家の関心が高まり、売り先行後に急速に下げ渋る動きとなっていた。ただ、本日は戻り売りが優勢、同時に発表した決算では、税引前利益は前年同期比39.2%減益となっており、上半期計画の同25.5%減益を上回る減益幅となっていた。業績伸び悩みを警戒する動きが再度優勢に。

<7701> 島津製 2524 +82大幅続伸。米アジレント社が14日に決算発表を行っているが、これを受けて野村證券では、同社装置の市場シェア拡大を再確認と評価している。株価の支援材料につながっているとみられる。液体クロマトグラフ、ガスクロマトグラフ、質量分析計など同社の重点機種は、円ベースで前年同期比5%増収であったのに対し、ほぼ同様のポートフォリオとなるアジレント社の同分野は横ばいにとどまっていると指摘。

<3258> ユニゾHD 4165 +565急騰で年初来高値を更新。ソフトバンクG<9984>傘下の投資ファンド、フォートレス・インベストメント・グループがTOBを開始するとの報道を受けて、売買停止措置が取られた。敵対的買収を仕掛けるエイチ・アイ・エス<9603>に対抗するためのホワイトナイトとの見方が強い。エイチ・アイ・エスが提案しているTOB価格3100円を上回る条件でのTOBになるとみられており、買収プレミアム期待が高まる展開になっている。

<4502> 武田薬 3540.0 -75.0続落。大和証券では投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価も4500円から3700円に引き下げている。多発性骨髄腫治療剤ニンラーロ、高血圧症治療剤アジルバ、遺伝性血管性浮腫治療剤Cinryzeなどの売上予想を減額し、業績予想を下方修正しているもよう。為替の円高方向への修正も下振れ要因とみている。21年3月期営業利益は従来の2368億円から2096億円にまで引き下げている。《US》

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