13日の米国市場ダイジェスト:NYダウ372ドル高、米中貿易摩擦への懸念が和らぐ

2019年8月14日 07:43

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記事提供元:フィスコ


*07:43JST 13日の米国市場ダイジェスト:NYダウ372ドル高、米中貿易摩擦への懸念が和らぐ
■NY株式:NYダウ372ドル高、米中貿易摩擦への懸念が和らぐ

米国株式相場は上昇。ダウ平均は372.54ドル高の26279.91、ナスダックは152.95ポイント高の8016.36で取引を終了した。下落して寄り付いたものの、米通商代表部(USTR)が、9月1日に実施予定である中国からの輸入品3000億ドル相当への追加関税措置で、一部製品に対する関税賦課の延期を発表すると、大きく上昇する展開となった。追加関税の実施が延期される品目には携帯電話やノートパソコン、ゲーム機、靴などが含まれており、ハイテクや小売銘柄に買いが広がり、終日堅調な展開となった。セクター別では全面高となり、特にテクノロジー・ハード・機器や半導体・半導体製造装置の上昇が目立った。

関税延期の発表を受けて、携帯端末のアップル(AAPL)や家電量販店のベストバイ(BBY)、アパレルのナイキ(NKE)が上昇。複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)は、カルプCEOが300万ドル相当の自社株買いを行い堅調推移。決済サービスのペイパル(PYPL)は、一部アナリストによる投資判断引き上げを受け上昇。中国電子商取引のJDドットコム(JD)は、決算内容が好感され、大幅上昇となった。

ゴールドマンサックスは、配当利回りの高い銘柄と低い銘柄のバリュエーションの差が過去40年間で最大付近で推移しており、高配当銘柄が割安との認識を示した。

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■NY為替:

13日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円15銭から106円98銭まで上昇して106円70銭前後で引けた。米7月消費者物価コア指数が予想外に上昇したほか、米通商代表部(USTR)が対中輸入品3000億ドルの10%追加関税に関し、スマホなどの消費財に対する関税発動を9月1日から12月15日まで先送りし、健康、安全保障関連を制裁対象外としたため、関税が与える成長への悪影響への警戒感が後退。米中貿易交渉への期待も広がり米債利回り上昇に伴うドル買い、リスク選好の円売りが加速した。

ユーロ・ドルは、1.1228ドルから1.11701ドルまで下落して安値圏で引けた。ユーロ・円は、117円97銭から119円59銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2098ドルから1.2049ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9660フランから0.9768フランまで上昇した。


■NY原油:続伸で57.10ドル、景気先行き見通し改善で需要鈍化懸念も後退

NY原油先物9月限は4営業日続伸(NYMEX原油9月限終値:57.10↑2.17)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比+2.17ドルの57.10ドルで通常取引を終えた。

米国のトランプ政権が一部中国製品に対する追加関税の延期、除外を発表。貿易摩擦の深刻化を受けた景気先行き見通し悪化の影響で需要が鈍化するとの懸念も後退し、買戻しに拍車がかかった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.72ドル +0.08ドル(+0.29%)
モルガン・スタンレー(MS) 40.69ドル +0.33ドル(+0.82%)
ゴールドマン・サックス(GS)204.11ドル +2.59ドル(+1.29%)
インテル(INTC) 46.84ドル +1.24ドル(+2.72%)
アップル(AAPL) 208.97ドル +8.49ドル(+4.23%)
アルファベット(GOOG) 1197.27ドル +22.56ドル(+1.92%)
フェイスブック(FB) 188.45ドル +3.08ドル(+1.66%)
キャタピラー(CAT) 119.01ドル +2.29ドル(+1.96%)
アルコア(AA) 19.11ドル +0.59ドル(+3.19%)
ウォルマート(WMT) 107.41ドル +2.29ドル(+2.18%)
スプリント(S) 6.80ドル +0.05ドル(+0.74%)《SF》

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