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AC0x01曰く、
米SpaceX社は、4月に発生した地上試験中のドラゴン宇宙船の火災について、原因が「液体酸化剤の漏洩」だったことを特定したことを明らかにした(Engadget日本版)。
ドラゴン宇宙船はISSへの有人宇宙飛行のために開発が進められている宇宙船で、3月に無人初飛行を終え、残すは緊急脱出試験と本番の有人打ち上げのみという段階にあった。しかし、4月20日に行われた地上でのスーパードラコエンジンの燃焼試験中に大きな火災が発生、原因特定が急務となっていた(当時の報道)。
今回の発表によると、火災の原因は燃料である液体酸化剤の四酸化二窒素 (NTO) が、高圧ヘリウム管の逆止弁を通過してしまい、弁の素材であるチタンと激しく反応したことだという。同社では再発防止策として、逆止弁をラプチャーディスク (破裂板式安全装置) に変更するとしている。
本番の前に危険な問題が見つかったのは良いことであるが、一方これによりスケジュールの遅れは避けられないものとなっている。火災を起こした機体は、3月の打ち上げで回収されたもので、計画では緊急脱出試験に使われる予定であった。しかし、機体が失われたことで、2度目の試験ミッションに使われる機体が脱出試験に充てられることになる。SpaceXは年内の有人飛行はまだ可能であるとしつつも、難しさが増していると述べている(ウォール・ストリート・ジャーナル)。
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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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