SDGsは企業経営者にとって成長へのチャンス(下)

2019年5月5日 10:17

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 SDGsの経営への統合は、今日ではすでに早急に取り組むべき課題となっている。このような状況を受け、経済産業省も、2018年11月に「SDGs経営/ESG投資研究会」を設置した。企業が持続的に企業価値を向上させ、そのような企業への投資が中長期的に収益を生み出す循環を支援するためである。

【前回は】SDGsは企業経営者にとって成長へのチャンス(上)

 では、企業が自社の経営にSDGsを取り込んでいくには、具体的にどのように進めるべきか。そのためのヒントが必要となろう。そこで、企業の持続可能性に知見を持つ国際組織GRIが中心となり、どのようにSDGsを活用するかの指針となる「SDG Compass」を策定している。

 「SDG Compass」によれば、効果的に取り組むステップは以下のとおりである。

1. SDGsを理解する
2. 優先課題を決定する
3. 目標を設定する
4. 経営へ統合する
5. 報告とコミュニケーションを行う

 まずは、社員がSDGsを理解することが必要である。SDGsへの取り組みが、自社の経営にメリットをもたらすことについて、全社的な合意を形成することが重要となる。この段階では、カードゲームを使用した勉強会等を実施することも、有効な手段である。一般社団法人イマココラボなどがそのような活動を支援している。

 次に、自社の事業についてバリューチェーンを作成することで可視化し、SDGsの17のゴールに照らしながら、注力すべき領域を特定する。あくまで17のゴール全てに対応する必要はない。どのゴールが自社事業と関連するのかを明確化することで、優先的に対応すべき課題を決定できる。

 課題が決定できれば、それを解決、ないし達成するための具体的な目標を設定する。目標は測定が可能なKPI(主要な業績指標)である必要がある。そしてそれを、全社的な戦略目標から、部門別、あるいは個人の業績目標まで落とし込んでいくことにより、経営システムに統合する。この段階で、全社的な合意形成ができているかが成否を分けるであろう。

 そして、最終的には、これらの取り組みの進捗状況や達成状況について、定期的に社外のステークホルダーに報告し、コミュニケーションを行うことによって、自社ブランドの向上を図ることになる。

 いずれにしても、重要な点は、SDGsを全社的なバリューチェーンの中に位置づけ、戦略に組み込み、全ての社員の納得感の上で進めていくことである、と言えるだろう。

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