大相撲夏場所 新番付発表 新大関貴景勝、飛躍を誓う

2019年5月1日 11:57

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 大相撲夏場所(12日初日、東京両国国技館)の新番付が4月30日に発表された。上位陣では東西の横綱、両大関に加え、新大関として貴景勝が東の2枚目に名を連ねた。また先場所14勝を挙げた逸ノ城が東の関脇に、4年ぶりの3役復帰となる碧山は東の小結に番付を上げている。大関陥落の栃ノ心は西の関脇に位置し、再起を図る。

■新たな時代の新大関としての期待

 新大関貴景勝は、千賀ノ浦部屋での記者会見で「今まで通り挑戦者としてガンガンいきたい」と意気込みを語った。

 優勝した昨年の九州場所から場所毎に勝ち星を減らしており、先場所も10勝を挙げながらも相撲内容に粗さが目立った。それでも22歳と幕内最年少ながら、角界を引っ張っていく存在として、もっとも期待と注目が集まる中でも臆せず「もう一つ上がある」と、大関の地位に満足することない様子。強いこだわりと自信を持つ突き押しを武器に、他を圧倒する力を見せつけられるか。2度目の賜杯へ向け、新元号最初となる場所の主役の座を獲りにいく。

■大横綱は令和でも壁となる存在に

 先場所千秋楽、結びの一番で右腕を痛めた横綱白鵬は宮城野部屋での会見で怪我について「だんだん良くなってきている」と、経過が良好であることを明かした。歴代最多となる42回目の幕内優勝を果たした春場所では、15日間全てで白星を手にしており、注目を集めた貴景勝との一番では立ち合いからかち上げをみせ、終始厳しい相撲内容で圧倒。場所後には突き押しを得意とする新大関への取り口についてもコメントするなど、横綱に君臨する立場としてのプライドを覗かせていた。

 また、63連勝が止まった2010年九州場所2日目の黒星を平成の思い出として挙げ「あの悔しさがあるからやってこれた」と振り返った。

 新番付では、白鵬と同じ宮城野部屋の炎鵬と、十両で2場所連続優勝の木瀬部屋の志摩ノ海が新入幕、同じく木瀬部屋の徳勝龍と九重部屋の千代丸がそれぞれ再入幕を果たした。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る

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