ファーストリテ、ローソン、安川電など/本日の注目個別銘柄

2019年4月12日 17:23

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記事提供元:フィスコ


<6506> 安川電 3915 +5もみ合い。前日発表の決算を嫌気した売りが先行したが切り返した。前2月期営業益は498億円、第3四半期決算時に減額した水準の530億円を下回った。12-2月期は81.3億円で前四半期比約30億円減少、四半期ごとの水準低下が続く。今2月期は465億円で同6.6%減と連続減益の見通し、市場予想を10億円強下回るもよう。受注の減少傾向が続き、在庫も引き続き高水準で、保守的とも捉えられず。

<9983> ファーストリテ 59880 +4380急伸。前日に上半期の決算を発表、営業利益は1729億円で前年同期比1.4%増益、第1四半期の同8.1%減益に対して、12-2月期は同20.6%増益に転じている。通期予想は2700億円から2600億円に下方修正しているものの、市場コンセンサス並みの水準であり、目先の悪材料出尽くし感につながっているようだ。在庫過多の状況も解消し、下半期以降の収益拡大を期待する動きが先行へ。

<2651> ローソン 5250 -730急落で下落率トップ。前日に前2月期決算を発表。営業益は608億円で前期比7.7%減となり、従来予想の600億円はやや上回ったが、事前観測報道の水準で着地した。今2月期は608億円で同横ばいを計画、減益予想であった市場予想をやや上回っている。一方、今2月期の配当金は前期の255円に対して、150円に減配を計画。配当性向目標を50%に設定と配当方針を変更した。想定以上の減配を嫌気する形に。

<9740> CSP 5560 +685急騰。前日に前2月期決算を発表。営業益は34.1億円で前期比96.6%増、従来予想の30.8億円を上回った。期末配当金も従来予想比2円増配となっている。また、今20.2期は39億円で同14.4%増益見通し。これは、もともとの中期計画で21.2期の計画水準であり、前倒し達成という形に。さらに、期初から増配も計画しているほか、新たに発表した中期計画では、24.2期営業利益64億円を想定へ。

<8253> クレセゾン 1442 +27反発。クレディ・スイス証券では投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価を2000円としている。システム移行や過払金返還請求などリスク要因が減少し、新中計や追加サービス開発案件に焦点がシフトしつつあるものの、ディスカウント解消は進んでいないと判断。IFRS移行後はヒストリカルな安値圏から回復余地があるとしている。成長性が回復すれば、さらなる増配の可能性も考えられると。

<2157> コシダカHD 1833 +236急反騰で年初来高値。前日に発表した上半期決算が好感されている。営業利益は49.8億円で前年同期比35.2%増益、第1四半期の同29.0%増から増益率は拡大、通期計画の93.4億円に対して高い進捗率となっている。主力のカラオケ事業が2ケタ増収増益となったほか、カーブス事業も大きく収益貢献へ。高値もみ合い上放れで上値妙味も広がる展開となっている。

<9716> 乃村工芸社 3245 +205急反発。前日に前2月期の決算を発表している。営業利益は91.5億円で前期比12.0%増益、従来予想の83億円を大きく上回る着地になった。期末配当金も47円から52円に引き上げ、前期比では7円の増配となる。今2月期は93億円で同1.6%増益の見込み、下半期中心にやや保守的ともみられているようだ。また、5月末を基準に、1:2の株式分割を実施と発表していることも買い材料につながっている。

<1448> スペースバリューHD 619 +100ストップ高。前日に第三者委員会の調査報告書を受領したと発表。これまで、工事原価の付け替えや売上高の先行計上という疑義についての解明が行われてきた。純益ベースでの影響額は17.3期が1.6億円、18.3期が4.8億円、19.3期上半期が0.3億円などとされる。報告書の内容をもとに15日に第3四半期報告書を提出する計画。業績への影響が認識されたことで、あく抜け感からの買い戻しが優勢に。

<8184> 島忠 2603 -194急落で年初来安値更新。前日発表の決算が売り材料に。19年8月期第2四半期の営業益は42.2億円で前年同期比13.5%減、従来予想の41.3億円は上回ったが、第1四半期の同5.5%増益からは一転減益に転じた。通期業績の上振れ期待などは後退する状況に。既存店売上高に関しては11月以降4カ月連続で前年割れ、12-2月期の収益悪化につながった。なお、3月既存店は5か月ぶりにプラスに転じている。

<9861> 吉野家HD 1753 -40大幅反落。前日に前2月期決算を発表。営業益は1億円で前期比97.4%減、最終損益は60億円の赤字に転落した。3月後半に下方修正した水準での着地となった。一方、今2月期は、営業利益が10億円と急回復の見通しながら、最終損益は1億円の黒字にとどまる見通し。営業利益の水準は想定線ながら、最終利益見通しの水準が期待ほど回復していないことが嫌気されたもよう。なお、株価は後場に入り、下げ幅を縮めている。《US》

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