一休創業者の森正文氏が表舞台に再登場した理由

2019年3月20日 16:59

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 私は2017年5月31日付けの財経新聞に「旅館・ホテル」「レストラン」などの予約サイト(一休.com)を展開する一休の創業者:森正文氏の「蹉跌・成功・ヤフーへの実質売却」に関して記した。ヤフーのTOB申し出に「そのほうが、自分が創った会社の一層の発展につながると判断した」と語り即座に快諾した森氏に、ある意味の感動を覚えた。その後、森氏が経営・再生・M&A・IPO等の支援コンサルティング企業:森ウィーンを設立したことは人伝に聞いた。

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 そんな「森正文」の3文字を3月8日、久方ぶりに目にした。東証1部上場:ひらまつの第三者割当増資発表のニュースリリースだった。同社はレストラン事業・ウェディング事業・ホテル事業をコアビジネスとしている。そんなひらまつが、森氏を引き受け手に1株340円で500万株の増資を実施した。総額17億円。結果森氏は、同社の創業者会長:平松博俊利氏(発行済み株式の10・90%を保有)に次ぐ第2位(10・38%)の大株主になった。

 ひらまつを知るアナリストに何ゆえの第三者割当増資なのかを聞いた。というのも同社は前3月期決算時点で今期を「4.1%増収、19.8%営業増益、15.8%最終増益」計画で立ち上がったが、中間期発表と同時に「6.3%の減収(109億1400万円)、64.1%の営業減益(5億4500万円)、99.1%の最終減益(1000万円)」に大幅な下方修正をしていたからである。

 「ウェディング事業の軟調、天候不順に伴う客足減と説明されている。が、収益基盤事態に地殻変動が起こっていると捉えるべきだろう」とした上でアナリストは、こう言葉を繋いだ。

 「ウェディング事業は新規参入組との間で、熾烈な価格競争に晒されている。高級レストランつき婚礼という流れが減少傾向にある。こうした推移から、ひらまつはホテル事業の拡充と取り組む方向を決めた。だがホテルの急展開には有利子負債が利益準備金を上回る財務状況では、裏目に出れば体力の激減になりかねない。そのための森氏への第三者割当増資だった」。

 確かにニュースリリースでも「増資資金はホテル事業拡充にあてる」「森氏が(一休で)培ったホテル業界へのネットワークや業界・顧客動向の専門知見、ノウハウを活かす」としている。が、そうした文面の行間からは「森氏を前面に、ホテル事業拡大を実現する」という方向性が読み取れる。

 稀代の起業家といって過言ではない森氏は、再度その力を活かす機会を得たといえる。とすれば森氏は単なる大株主から経営陣の一角、それも相応のポストに就くとみるのが妥当ではないだろうか。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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