採用前にVRで職場体験 「ステーキ宮」など運営のアトム

2019年1月31日 16:41

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VRで再現されたステーキを焼く様子。リアルな映像体験で、採用者のミスマッチを防ぐという(写真:ジョリーグッドの発表資料より)

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 「ステーキ宮」や「にぎりの徳兵衛」などの飲食チェーンを展開するアトム(名古屋市中区)と映像制作のジョリーグッド(東京都中央区)は30日、高精細な求職者向け職場体験VR(バーチャルリアリティ)映像を開発したと発表した。実際の店舗や仕事内容、社員の働く様子などを紹介する内容で、アトムでは今後、求職者向け会社説明会などで活用する。

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 アトムは、東北、北関東、東海地方を中心に、ステーキ専門店の「ステーキ宮」や回転ずしの「にぎりの徳兵衛」のほか、居酒屋、カラオケ店などを運営。2018年3月現在で478店を出店している。

 今回制作されたVR映像は、「ステーキ宮」と「にぎり徳兵衛」の厨房とホールの様子を再現。ステーキ宮の映像ではステーキの焼き方や客への料理の提供の仕方を、にぎり徳兵衛の映像ではすしの握り方や客が食べた皿の数を数えて精算する様子などを、実際にその場に居合わせているような感覚で見ることができる。

 ジョリーグッドによると、こうしたVR映像によって実際の仕事場の雰囲気や仕事の手順、来店客が喜ぶ顔などを疑似体験することで、求職者は実際に自分が働く際のイメージを抱くことができ、仕事の魅力を実感できる。特に「宿泊業・飲食業」の離職率は30.0%(厚生労働省・2017年雇用動向調査)で他の業種より高くなっており、採用前にVR体験をすることで、ミスマッチによる早期退職者を減らす効果も期待できるという。

 同社は、これまでテレビ局などに多くのVRコンテンツなどを提供。こうした映像技術と、独自に開発したVR空間内での利用者の行動を解析するAIエンジンを使い、職場体験や人材研修のためのコンテンツの開発・提供を手がけている。

 今回のVR職場体験について、アトム人材開発部の山田典行部長は「VRを通して、入社前に働くイメージを体感し確認してもらうことで、採用者の定着率の向上につなげていきたい。今後は従業員の教育ツールとしても活用し、顧客サービスや調理指導などの体験型研修も実施していく」と話している。

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