29日の米国市場ダイジェスト:NYダウ51ドル高、主要企業決算やFOMC控え様子見ムード

2019年1月30日 07:43

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記事提供元:フィスコ


*07:43JST 29日の米国市場ダイジェスト:NYダウ51ドル高、主要企業決算やFOMC控え様子見ムード
■NY株式:NYダウ51ドル高、主要企業決算やFOMC控え様子見ムード

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は51.74ドル高の24579.96、ナスダックは57.39ポイント安の7028.29で取引を終了した。今週の主要企業決算や連邦公開市場委員会(FOMC)の結果、そして中国との貿易交渉の行方を見極めたいとの思惑から小幅な値動きに終始する展開となった。セクター別では資本財や素材が上昇する一方で電気通信サービスや半導体・半導体製造装置が軟調。

バイクメーカーのハーレー・ダビッドソン(HOG)は、貿易摩擦に起因したコスト増などを理由に、冴えない決算と慎重な2019年の業績見通しを示し下落。通信のベライズン(VZ)は、決算で売上高が予想を下回ったことが嫌気され軟調推移となった。本日引け後のアップル(AAPL)の決算に注目が集まる中、週後半に決算発表を控えるアマゾン(AMZN)やマイクロソフト(MSFT)、フェイスブック(FB)などハイテク大型株を一旦手仕舞う動きが広がった。ビデオゲーム小売のゲームストップ(GME)は、身売りを断念したことを明らかにして急落。一方で化学製品メーカーのスリーエム(MMM)は予想を上回る決算を発表して上昇。

昨年と一昨年にカリフォルニアで発生した大規模な山火事の債務責任が懸念されていた、電力・ガス会社のPG&E(PCG)は、連邦破産法11条の適用を本日申請した。複数の投資家が債務が確定しておらず破産法申請は不要と主張するなど、裁判所が同申請を拒否する可能性が指摘されており、株価は大きく上昇している。

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■NY為替:英国のEU離脱協議難航でポンド反落

29日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円54銭まで上昇後、109円27銭まで反落したが、109円40銭で引けた。予想を下回った12月の米住宅価格指数や1月の米消費者信頼感指数に失望したドル売りが優勢となったほか、ポンド・円絡みの円買いによってドルの上値は抑制された。

ユーロ・ドルは、1.1411ドルまで下落後、1.1440ドルまで上昇し1.1433ドルで引けた。ユーロ・円は、125円15銭から124円75銭まで下落。ポンド・ドルは、1.3200ドルから1.3057ドルまで反落。欧州連合(EU)が離脱協議再開に応じるとの見方でポンド買いが強まった。しかし、ユンケル欧州委委員長はメイ英首相に「再交渉は除外すると伝えた」と報じられたほか、EU離脱代替案、議員の修正案に関する英国の議会採決で離脱を遅らせる野党案が否決された一方、再交渉を要請するメイ首相が支持する案が承認されたことでポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは、0.9933フランから0.9957フランまで上昇した。


■NY原油:大幅反発で53.31ドル、ベネズエラの石油輸出増加観測は後退

NY原油先物3月限は大幅反発(NYMEX原油3月限終値:53.31 ↑1.32)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比+1.32ドルの53.31ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時53.93ドルまで買われた。ベネズエラの石油輸出増加観測は後退したことや、米中貿易協議進展への期待は持続していることが買い材料となった。米国株式はまちまちの動きとなったが、S&P500種の下げは嫌気されなかったようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.39ドル -0.24ドル(-0.81%)
モルガン・スタンレー(MS) 42.49ドル -0.16ドル(-0.38%)
ゴールドマン・サックス(GS)200.50ドル +0.78ドル(+0.39%)
インテル(INTC) 46.54ドル -0.17ドル(-0.36%)
アップル(AAPL) 154.68ドル -1.62ドル(-1.04%)
アルファベット(GOOG) 1060.62ドル -9.46ドル(-0.88%)
フェイスブック(FB) 144.19ドル -3.28ドル(-2.22%)
キャタピラー(CAT) 126.53ドル +2.16ドル(+1.74%)
アルコア(AA) 28.75ドル +0.77ドル(+2.75%)
ウォルマート(WMT) 96.71ドル -0.35ドル(-0.36%)
スプリント(S) 6.03ドル -0.01ドル(-0.17%)《SF》

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