印象派の巨匠クロード・モネの作品には脳を欺くトリックが アメリカの研究

2019年1月11日 21:47

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●3D効果を生み出す光、色、形

 アメリカのロチェスター大学視覚科学センターは、印象派の巨匠クロード・モネが描いた『ウォータールー橋』の一連の作品の中に、脳を欺く3D効果があると発表した。

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 モネは、当時の科学者が全く理解していなかった技術により、鑑賞する人の知覚を操作していたのだという。同じ情景を、異なる時間や状況で描いたモネは、当時としては革新的な技術を用いて作品をシリーズ化し完成したのである。

●カラー分析から浮かび上がった独特の手法

 ロチェスター大学のメモリアル・アート・ギャラリーは、カーネギー美術館およびウスター美術館と協力し、モネの『ウォータールー橋』シリーズの顔料を分析した。

 その結果、モネが非常に限られた色だけを使用していたことを発見したのである。それなのになぜ、あらゆる状況の表現が可能になったのか、分析は科学の分野にゆだねられることになったのである。

●網膜の錐体と色

 同大学の視覚科学センター所長であるデイヴィッド・ウイリアム教授の説明はこうである。

 目の網膜には、3つの錐体がある。青錐体は短波長に敏感であり、緑錐体は中波長、赤錐体は長波長を感知する。すべての色は、この3色から派生している。

 網膜から、色の情報は視神経に沿って後頭葉にある視覚野に伝えられる。脳はこれらの情報を統合し、物体の形状や色を認識するというシステムになっている。モネは、このシステムを欺き、二次元の絵画から三次元の世界を作り出すことに成功したというのだ。

●モネが用いた技法とは

 モネが生きていた当時の学者たちは、まだこうした研究には到達していなかった。しかし、モネは二次元の絵画の中に三次元の世界を投影できる技を、こうした知識なしに構築できたことになる。

 モネは、同時代の芸術家の常識からは逸脱し、光と影そしてコントラストの要素を使い、3次元の世界を表現するための「錯覚」を作り出すことができたのである。テーマである「橋」の色は、実際に変化していない。しかしモネは、対照的な色を融合することなく隣り合わせに描くことで、限られた色から多様な表現を可能にしたのである。

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