中外製薬、太陽HD子会社へ薬品13品目の権利譲渡完了 その狙いは

2019年1月9日 18:49

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 中外製薬【4519】は8日、一部薬品における製造販売承認の権利について、太陽HDの子会社である太陽ファルマへの譲渡が完了したことを発表した。これは2017年11月に譲渡について両社での合意が発表され、昨年1月から段階的に譲渡が実行されていたもので、今回の発表により予定されていた全品目の譲渡が完了したことになる。

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 中外製薬は1943年創業の大手製薬メーカー。2002年から世界大手製薬メーカーRoche(ロシュ)と戦略的アライアンスを提携し、その子会社となっている。同社は国内のがん領域薬品では高いシェアを有している。

 太陽ホールディングス(HD)【4626】は1953年太陽インキ製造として創業。半導体製造に必要なレジストリインクの製造を主とし、世界的に高いシェアを有している。2010年から持ち株会社化し現在の社名に変更している。

 今回、中外製薬が譲渡した薬品は13品目である。いずれも「長期収載品」と呼ばれ、特許期間が過ぎ、後発品(ジェネリック)が製造・販売されている薬品となる。後発品とのシェアや価格競争にさらされるものの、薬品としての効能は有効であることや、先発品としての知名度があるためシェアを完全に奪われることは少ない。

 近年は大手製薬メーカーを中心に長期収載品の権利を譲渡する動きがある。これは製薬メーカーが薬品の研究や開発に力を注ぎたいことや、後発品との価格競争に対して生産管理などコスト管理のノウハウが少ない点が理由として挙げられる。

 一方で太陽HDは製薬業界に新規参入する。異業種への参入ではあるが、半導体産業とは違う収益源として製薬業界は期待できる産業であるしており、生産におけるコスト管理をすることで後発品との競争も十分可能と見ている。

 これまで同社は半導体業界で世界の企業と激しい競争をくぐり抜けてきた。そこで培ったノウハウを薬品の製造でも生かすことで、今後3~4年かけて事業の第2の柱として成長させる方針だ。(記事:福井廉太・記事一覧を見る

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