リクナビ2020、リコーの360°画像閲覧サービス採用 バーチャル会社見学提供

2018年12月19日 08:21

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掲載例。(画像: リコーの発表資料より)

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 リコー(東京都大田区)は、リクルートキャリア(東京都千代田区)運営の「リクナビ2020」に、360°全天球画像をWebサイトに表示できるクラウドサービス「THETA 360.biz」の提供を開始した。これにより、リクナビ2020上でオフィスや工場といった実際に就労する環境、社屋周辺の風景といった視覚情報を、360°画像で表示・閲覧が可能となり、就職先を探す学生は現地に赴くことなく、パソコンやスマートフォンからバーチャルに会社見学を体験できる。

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 深刻な労働力不足に苛まれている日本において、有望な若手人材の確保は全ての会社にとって大きな課題となっている。学生側にとっては、待遇や仕事内容、会社のブランディングなどと同様、実際に働く現場の環境も大きな関心事だ。そこでリクルートキャリアは12月17日より、2019年以降の就職を目指す大学生等を対象とした国内最大級の就職活動準備サイトである「リクナビ2020」内に、「360°パノラマビューで見る!バーチャル会社見学特集」を特設ページとして開設。このページを通じて実際の現場の環境を知ってもらえれば、会社に対する入社前後のイメージのギャップを小さくする手助けになるとして期待されている。

 これまで同様の狙いのために制作されていた社内の様子を紹介するプロモーション動画と比較して、低コストにコンテンツを制作・展開できる点も大きな魅力だ。「THETA 360.biz」は2014年10月から提供を開始していた法人向けクラウドサービス。リコーが製造、販売する全天球型カメラ「RICOH THETA」を用いて撮影した360°画像を、顧客のWebサイトで動的に表示できる。これまで採用されてきたのは、不動産や旅行業界の顧客が中心だったそうだ。

 例えば実際に現地に行かなくとも簡易的に賃貸マンションの内覧ができたり、旅行先の土地の風景やホテルの設備を360°画像で紹介することで、より強く興味を持ってもらうことができるからだ。今回のリクルートキャリアによる「THETA 360.biz」の活用は顧客の裾野を大きく広げるきっかけになるのかもしれない。リコーとしても、これをきっかけとして、人材業界へのサービス提供を強化・加速する構えだ。

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