琉球大など、北極と南極の気候を結ぶ「空のEメールと海の郵便葉書」を解明

2018年12月3日 11:26

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研究の概要。(イラスト:Oliver Day氏(オレゴン州立大))

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 北極と南極は遠く離れているが、その気候変動には連絡が見られる。まずは大気を伝って素早く影響が及び、さらに海洋を伝ってさらなる影響が及ぶのだが、いうなればこの「空のEメールと海の郵便葉書」と言うべき気候の連絡の存在を、琉球大学、国立極地研究所が参加する国際共同研究チームが明らかにした。

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 現在の地球は氷河期と氷河期のあいだ、つまり間氷期にある。大西洋の海流が熱帯の暖かい水を北大西洋に運ぶため、グリーンランドやヨーロッパは緯度の割には暖かい。しかし、氷河期にはこの海流は非常に弱くなる。そのためグリーンランドは非常に寒冷な状態になる。

 ところが、「ダンスガード・オシュガーイベント(DOイベント)」と言って、氷河期のグリーンランドにおいては数十年で約10度という極端な気温の上下変動があったことが知られている。11万年前から1万年前まで続いた最終氷期(直近の氷河期)において、25回確認されている。

 これがグリーンランドにおいて起これば、南極の気候にも影響が及ぶことは推測される。それは大気を経由するものと海洋を経由するものの2ルートからなり、時間的に隔絶して起こるだろうということも理論的には予測された。しかし、それを裏付ける実証的なデータは見つかっていなかった。

 今回の研究では、南極とグリーンランドにおいて、過去数万年から数十万年分の氷を掘削した。これをアイスコアという。日本のドームふじ基地を含む南極の5カ所と、グリーンランドのアイスコアをもとに詳細な確認を行ったところ、DOイベントの影響はやはり大気と海洋の2経路によって伝わっていたことが実証されたという。なお、両者のタイムラグは、200年ほどある。

 研究の詳細は、科学雑誌Natureの11月29日号に掲載されている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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