20日の米国市場ダイジェスト:NYダウは551ドル安、アップル目標株価引き下げや小売決算を嫌気

2018年11月21日 07:46

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記事提供元:フィスコ


*07:46JST 20日の米国市場ダイジェスト:NYダウは551ドル安、アップル目標株価引き下げや小売決算を嫌気
■NY株式:NYダウは551ドル安、アップル目標株価引き下げや小売決算を嫌気

米国株式相場は下落。ダウ平均は551.80ドル安の24465.64、ナスダックは119.65ポイント安の6908.82で取引を終了した。アジアや欧州株式相場の流れを受け、引き続きハイテク大手を中心に売りが先行。10月住宅着工件数が予想を下回ったほか、小売大手の冴えない決算を受けて終日軟調推移となった。ダウ平均は一時600ドルを超す下落となり、年初来の上昇分を全て打ち消した。セクター別でもテクノロジー・ハード・機器や運輸、エネルギーを中心に全面安となった。

携帯端末のアップル(AAPL)はゴールドマンサックスが、iPhone XRの価格設定を誤ったとの見方から今月2回目となる目標株価の引き下げを行い続落。ディスカウントストアのターゲットは冴えない8-10月決算を発表して大幅下落。ホームセンターのロウズ(LOW)は決算で既存店売上高が予想を下回ったことが嫌気され売られた。また、百貨店のコールズ(KSS)は通年の業績見通しが予想を下振れ軟調推移となった。一方で食品のキャンベルスープ(CPB)は好決算を発表して上昇。

トランプ大統領のサウジアラビアに対する発言などを受けて、原油価格は2017年10月以来の水準に低下しており、エネルギーや素材セクターも相場全体の下落に拍車をかける要因となった。

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■NY為替:原油安・株安のなか、欧州通貨・資源国通貨売りでドル買い

20日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円31銭から112円84銭まで上昇し、112円75銭で引けた。世界的に株安が広がるなか、イタリア・英国への根強い懸念や原油急落で欧州通貨や資源国通貨が売られたことで、ドル買いが強まった。


ユーロ・ドルは1.1422ドルから1.1359ドルまで下落し、1.1370ドルで引けた。欧州委員会の対イタリア制裁手続き勧告を控え、ユーロ売りになった。ユーロ・円は128円01銭から128円58銭でもみ合った。


ポンド・ドルは1.2848ドルから1.2777ドルまで下落。ブレグジットの先行き不透明感からポンド売りになった。ドル・スイスフランは0.9915フランから0.9958フランまで上昇した。


■NY原油:反落で53.43ドル、株安による需要後退懸念や在庫増加予想で売り

NY原油先物は反落(NYMEX原油1月限終値:53.43↓3.77)。56.29ドルから52.77ドルまで急落した。世界的な株安により、需要後退への懸念が広がった。また、明日発表となる米エネルギー情報局(EIA)の週報(週次石油在庫統計)について、国内全体の原油在庫の増加が予想されていることから、売りが強まった。そのほか、来月の産油国の減産協議に関しては、ロシアが慎重な姿勢をみせていること。イタリア予算・財政問題やブレグジットをめぐる懸念からユーロ安・ドル高傾向にあり、割高感が高まっていることも売り圧力になった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.38ドル -0.37ドル(-1.33%)
モルガン・スタンレー(MS) 43.10ドル -1.31ドル(-2.95%)
ゴールドマン・サックス(GS)191.34ドル -6.88ドル(-3.47%)
インテル(INTC) 47.39ドル -0.61ドル(-1.27%)
アップル(AAPL) 176.98ドル -8.88ドル(-4.78%)
アルファベット(GOOG) 1025.76ドル +5.76ドル(+0.56%)
フェイスブック(FB) 132.43ドル +0.88ドル(+0.67%)
キャタピラー(CAT) 122.27ドル -3.71ドル(-2.94%)
アルコア(AA) 32.68ドル -0.81ドル(-2.42%)
ウォルマート(WMT) 94.16ドル -2.62ドル(-2.71%)
スプリント(S) 6.08ドル -0.11ドル(-1.78%)《SF》

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