日本シリーズ2戦終え広島が1勝1分け 舞台は福岡へ

2018年10月29日 11:01

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 プロ野球日本シリーズは第2戦目までを終えた。初戦が2-2の引き分け(延長12回)、28日の2戦目は広島が5-1で勝利を挙げている。移動日を挟み30日にソフトバンクの本拠地ヤフオクドームで3戦目が行われる。ここまでの2戦目までを振り返る。

■普段着の広島、ソフトバンクは沈黙か

 シーズン通りの戦い方が出来ているのは広島だ。初戦では先発の大瀬良が5回を投げ7奪三振の好投、2戦目もジョンソンが7回1失点とソフトバンクの打撃を抑え込んだ。打線も菊池の本塁打に始まり丸・鈴木の主軸も好機で安打を放っている。初戦は無安打で出塁の無かった1番・田中も翌日は3安打と快勝のお膳立てを果たした。リーグ3連覇を支えてきた投打の主力はそれぞれが確実に自らのタスクをこなしている印象だ。

 対するソフトバンクは打線が沈黙したまま2戦を終えた。特に4番・柳田がここまで3三振と封じられている。またベテラン内川も初戦で受けた死球の影響で2戦目の出場はならなかった。松田、デスパイネも打線を引っ張る存在として期待されスタメンに名を連ねるも2試合で計3得点。パ王者西武をねじ伏せたクライマックスシリーズでの打線の重量感を取り戻せずにいる。本拠での戦いとなり指名打者起用のある3戦目から、柳田をはじめとする打撃陣の爆発はあるか。

■守備面での注目も

 目についたのは小刻みな投手起用だった。初戦では両チーム合わせて15人もの投手がマウンドに上がっている。緊迫した場面程、細かい継投が成されるのが現代のプロ野球とはいえ、日本シリーズの舞台ならではのリリーフ登板の難しさが感じられた。結果的に無得点に抑えたものの広島のヘルウェグ、中田は延長からの登板となったが四死球により走者を出しリズムを掴めなかった。両チームとも次戦以降、継投が勝負の大きな分かれ目となりそうだ。

 また、セリーグ最多盗塁を誇る広島の機動力もどこまで発揮できるか。初戦ではソフトバンクの甲斐、高谷の両捕手によって2盗の機会を2度、刺されている。幾度となく足を使った攻撃で流れを引き寄せてきた広島がパリーグを代表する強肩捕手をいかにしてかいくぐれるかも注目だ。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る

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