17日の米国市場ダイジェスト:NYダウは91ドル安、FOMC議事録を嫌気

2018年10月18日 07:41

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記事提供元:フィスコ


*07:41JST 17日の米国市場ダイジェスト:NYダウは91ドル安、FOMC議事録を嫌気
■NY株式:NYダウは91ドル安、FOMC議事録を嫌気

米国株式相場は下落。ダウ平均は91.74ドル安の25706.68、ナスダックは2.79ポイント安の7642.70で取引を終了した。昨日の株価上昇を受けて利益確定の動きが広がり、売りが先行したものの、FOMC議事録の内容を見極めたいとの思惑から下げ幅を縮小した。FOMC議事録では、当局の大半が中立的水準を超えた金利引き上げを支持したことが明らかとなり、利上げへの警戒感から発表後は小幅下落となった。セクター別では、銀行や保険が上昇する一方で耐久消費財・アパレルや小売が下落した。

ITサービスのIBM(IBM)やホームセンターのホーム・デポ(HD)は、決算内容が嫌気され下落。自動車部品小売のアドバンス・オート・パーツ(AAP)は、昨日に小売最大手のウォルマート(WMT)とのオンライン販売での提携を発表したものの、粗利益率の低下が指摘され軟調推移。同業のオートゾーン(AZO)やオライリー・オートモーティブ(ORLY)も売られた。一方で、動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)は、契約者数の伸びが予想を上振れ上昇した。

金属大手のアルコア(AA)は、マーケット終了後に7-9月期決算を発表し、売上高、一株利益ともに予想を上振れた。時間外取引で株価は上昇して推移している。

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■NY為替:ドル続伸、米FOMC議事要旨で緩やかな利上げ軌道を確認

17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円02銭から112円57銭まで上昇し、112円66銭で引けた。米国の9月住宅着工件数が予想を下回ったためドル売りが優勢となった。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(9月会合分)で、中立水準を上回るまで利上げを継続することを支持する意見が見られ、利回りの上昇に伴うドル買いが再燃した。また、米財務省は公表した為替報告で中国を為替操作国と認定することを見送り、円も軟調に推移。

ユーロ・ドルは、1.1547ドルから1.1496ドルまで下落し、1.1500ドルで引けた。欧州委員会がイタリアの予算を却下する可能性が強まり、イタリアの格下げ懸念が嫌気され、ユーロ売りに拍車がかかった。ユーロ・円は、129円17銭まで下落後、129円62銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.3149ドルから1.3100ドルまで下落した。英国のインフレ率の低下でポンド売りが優勢となった。さらに、ブレグジットへの不透明感に戻りも鈍かった。ドル・スイスは、0.9916フランから0.9955フランまで上昇した。


■NY原油:反落で69.75ドル、原油在庫の増加は市場予想を大幅に上回る

NY原油先物11月限は反落(NYMEX原油11月限終値:69.75 ↓2.17)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比−2.17ドルの69.75ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時69.43ドルまで売られた。米エネルギー情報局(EIA)が公表した在庫統計で、原油在庫の増加が市場予想を大幅に上回っていたことや米ドル高の相場展開が嫌気されたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.90ドル +0.37ドル(+1.30%)
モルガン・スタンレー(MS) 47.19ドル +1.25ドル(+2.72%)
ゴールドマン・サックス(GS)228.28ドル +6.58ドル(+2.97%)
インテル(INTC) 45.89ドル -0.05ドル(-0.11%)
アップル(AAPL) 221.19ドル -0.96ドル(-0.43%)
アルファベット(GOOG) 1115.69ドル -5.59ドル(-0.50%)
フェイスブック(FB) 159.42ドル +0.64ドル(+0.40%)
キャタピラー(CAT) 141.34ドル -2.37ドル(-1.65%)
アルコア(AA) 36.70ドル +0.51ドル(+1.41%)
ウォルマート(WMT) 96.56ドル +0.75ドル(+0.78%)
スプリント(S) 6.41ドル +0.01ドル(+0.16%)《SF》

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