御嶽海 連敗止まらず5敗目 大相撲秋場所11日目

2018年9月19日 22:18

印刷

 大相撲秋場所の11日目、今場所の大関昇進に挑む関脇・御嶽海は魁聖に寄り倒しで敗れ6勝5敗となり、場所後の昇進は厳しいものとなった。

 昨日までの横綱戦での連敗、この日も魁聖に立ち合いから出足を止められての黒星と良いところなく敗れ、秋場所の主役の一人・御嶽海は完全に勢いを失ってしまった格好だ。

■連敗止まらず、勢いを失う

 狂った歯車は戻らないのか。大関獲りに向け、絶対に連敗を止めなければならなかった魁聖戦だったがこの日も先に土俵を割ってしまった。

 相手は体重200キロを超える大型力士・魁聖。体格で勝る相手に対し、立ち合いの踏み込みでは真正面からぶつからずに左に回り込む動きをみせた。しかしやや中途半端な動きになったところを魁聖に捕まえられる。横に回ったはずが魁聖が自分の右肩を軸にするように体を捻ると、御嶽海は正面で身体が向き合ってしまう。前に出る動きが止まらない巨漢の圧力にこらえることが出来ず、最後は俵に両足を掛けるも寄り倒され、土俵下まで転がった。

 これで中日から続く連敗は4となり、今場所での5敗目を喫した。序盤は5連勝と、名古屋場所での初優勝の勢いをさらに加速させたかと思われた。だが6日目に大関・豪栄道に土をつけられると8日目からは4連敗。白鵬、鶴竜にも完敗と格上に食らいつくことが出来ずにいる。

 初優勝に沸いた先場所だったが横綱不在の場所だったため、上位陣が勢揃いの秋場所こそ真価が問われる形で注目を集めてきた。

■横綱相手に力不足を露呈

 長い相撲になった9日目の白鵬戦、有利な体勢で攻め続けたが動きが止まった後、白鵬の誘いに乗り前に出たところを上手を切られてしまい押し出された。

 翌日の鶴竜との一番でも立ち合いの出足で勝るも、逆に押し込まれての寄り切りで力負け。連日、横綱相手に圧倒されては本人のみならず、観ている側も偉業達成への関心も薄らいでしまう。11日目を終え、平幕からの黒星も含めての5敗では来場所での大関獲りは完全に遠のいてしまったと言ってもいいだろう。

 残り4日、横綱・稀勢の里、そして大関・高安との対戦も残っている。もはや大関昇進はおろか、あと二つの白星を得ての勝ち越しすら危ぶまれてきた。先場所の強さを取り戻し、未来へ夢を繋ぎ止める為にもこれ以上負けるわけにはいかない。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事