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鶴竜と白鵬が全勝守る 大相撲秋場所7日目
大相撲秋場所7日目、横綱・鶴竜、白鵬はいずれも白星を挙げ初日からの全勝を守った。安定した内容がを続く鶴竜は正代に勝ち、前日に物言いがつきながらも白星を続ける白鵬も遠藤を降した。
■今年、3度目の優勝をねらう鶴竜
7日目を終え全勝は鶴竜・白鵬の両横綱に加え、大関の高安、平幕の北勝富士の4人に。前日に初黒星を喫した横綱・稀勢の里に、大関の豪栄道、関脇・御嶽海、平幕の竜電が1敗で続いている。3横綱とも休場明けとなる今場所、ここまで順調と言えるほどに白星を伸ばしている。
なかでも鶴竜はこの日も抜群の安定感の内容で相撲を披露し、場所を引っ張っている印象だ。結びでの正代を相手に立ち合いでの踏み込みで低く当たり、突っ張りで正代の上体を起こす。時折り強めに左からの張りをみせながらも足は確実に前に出続け、殆どなにもさせないまま正代を押し出して土俵の外へ。
終始、表情を変えない落ち着きが窺えるのは初日からここまで変わっていない。また本人も「悪い癖」と認める相手の頭を抱える引きも出すことなく前へと攻める姿勢を貫いている。今年は春場所と夏場所の2場所で賜杯を抱いているだけに、本調子に乗り切れば今年3度目の優勝へも視界は良好か。
■辛勝続きも光る白鵬の技術
昨日は物言いの末に正代に勝利、一昨日も貴景勝を相手に体勢が崩れあわやの場面がみられた白鵬のこの日の相手は不調の続く遠藤。やや自滅気味によろけ、下半身から崩れた遠藤をしり目に、その勢いで土俵の下まで自らも転げ落ちた。
一時、話題となった立ち合いでの張差しなどもここまでは影を潜めつつ、巧みに相手を攻略している。7日目までの勝ちっぱなしは優勝した昨年の九州場所以来の白鵬。中盤以降、番付上位力士との取り組みではどのような相撲へと変化していくか。
活きのいい若手力士の躍動がみられた先場所とは打って変わり、横綱・大関の上位陣が勝ち星を重ねている今場所。特に復活を期す稀勢の里に注目が集まる中、鶴竜、白鵬ともに貫録十分な存在感を放っている。終盤、3横綱に加え大関陣も含めた優勝争いがみられるとすれば、鶴竜・白鵬こそその中心に位置するのではないか。ここまでの両横綱の勝ちっぷりを観てるとそんな期待をしてしまう。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る)
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