大相撲秋場所 横綱稀勢の里が初日から5連勝

2018年9月13日 21:50

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 大相撲秋場所、横綱の稀勢の里は5日目に正代を退け、初日から無傷の5連勝を飾った。8場所連続休場明けとなり、「進退を懸ける」と公言して挑む今場所、最高位としての強さをさらに発揮していけるか、注目が集まる。

■攻め込まれながらも動じず

 視線を下げないまま腰を落とす仕切りでは日に日に大きくなる自信が伝わってくる。

 立ち合いで正面から当たり、正代の両腕を抱えると前に出ながら自らの左を差し、同時に右上手を掴んだ。土俵際では相手の下手投げをこらえると、今度はもろ差しからの寄りで下がるも相手の勢いを活かして右の上手投げ。

 正代に中に入られ先に下手を許すなどこの日も盤石とは言えない内容ながらも、最後は今場所で初めての投げで豪快に相手を転がし勝負をつけた。

■中盤以降で更なる復調を

 連日、土俵際の攻防とともにきわどい相撲がつづく横綱・稀勢の里。ただ、随所で連覇を果たした昨年の休場前までの下半身の粘りが見て取れる。

 相手を受け止めての立ち合い、土俵中央から決して下がることなく押し返さんばかりの力強さを初日から発揮、そこからの得意の左を差し、自らの形を探ろうとする余裕が感じられるのが秋場所を通して続いている。

 初日の勢戦では頭でぶつかってから差し手争い、3日目は豊山の強烈な突っ張りを、翌4日目には200キロを超える魁聖の巨体にと、何れも手こずりながらも後ずさりせずに捕らえ、徐々に前へ出ながら勝機を手繰り寄せている。また終盤の土俵際でも2日目の貴景勝戦のように追い込まれての逆転の突き落としをみせるなど、踏みとどまるしぶとさが戻ってきたことも白星を重ねている要因だ。

 上体がやや高く相手に捕まえられる場面が多いことから、まだ手探りの状態と言っても過言ではない。15日間を乗り切るスタミナも未だ不安視されている。

 それでも勝ち名乗りを受けても口をまっすぐに結び表情を微塵も変えることない稀勢の里の面構えは、覇気がみなぎっている。まだ早すぎると思いながらも大けがを乗り越えた不屈の横綱が主役に返り咲く姿を思い浮かべてしまう。

 ここまで3横綱をはじめ、上位陣の多くが勝ちっぱなしの今場所。この先、好調のライバルたちとの取り組みの中で稀勢の里がどこまで調子を取り戻していけるか。険しい復活の場所はまだ始まったばかりだ。(佐藤文孝)

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