スペインリーグ開幕 乾、柴崎 胸躍る新シーズン

2018年8月23日 09:06

印刷

 サッカースペイン1部リーグは新シーズンの開幕を迎え、ベティスに所属の乾貴士とヘタフェの柴崎岳はそれぞれ今季初戦に出場した。

 W杯ベスト16進出の原動力となった両プレイヤーはロシアでの激闘から2カ月が経ち、戦いの場を欧州トップリーグであるスペインに移し、新たなる戦いに挑む。

■W杯での2得点を引っ下げ新天地へ

 今シーズンより新天地としてベティスに加入した乾に出番が巡ってきたのは後半21分。0-2のビハインドを負う状況での出場、左サイド攻撃的MFとしてピッチに立った。

 サポーターの声援を一身に受け、精力的に動き続けながらチャンスを窺う。そしてハイライトは終盤の後半44分に訪れた。ペナルティエリア内左、狭いスペースでパスを受けるとディフェンスをかわしながら右足でシュートを放つ。ゴール右隅を狙ったボールはゴールキーパーのファインセーブに阻まれ惜しくも得点はならなかったが、W杯ベルギー戦で得点を決めたミドルシュートを思わせる強烈な一撃だった。試合には敗れたが、欧州リーグも戦う今季に向け「たくさん試合があるので総合力で戦わなければ」と前を向いた。

■中盤を支配する役割を期待

 ヘタフェで2シーズン目を戦う柴崎岳は欧州チャンピオンズリーグ3連覇を成し遂げているレアル・マドリードとの開幕戦、堂々のスタメン出場を果たす。昨年に続き背番号「10」を背負う柴崎は2列目に位置し、開始から5分過ぎには自陣で奪ったボールをドリブルで相手ゴール前まで運びチャンスを演出する場面もみられた。

 中央、サイドとポジションを変えながらボールに絡む場面もみられたが、試合を通じて主導権を奪われ守備にまわる時間が続き、チームも0-2の完敗。好機を生む起点になり切れなかったものの、王者を相手に敵地で試合終了まで戦い抜いた初戦の経験は次節以降、確実にチームの勝利、さらには自身の成長へ確実に活きてくるはずだ。

 乾、柴崎共に初めてとなるW杯を経て迎えたクラブでの開幕戦。ともすれば代表戦以上に激しい試合の連続となる欧州トップリーグでの戦いの中、心身共にプレイヤーとしてステップアップが間違いなく見られるであろう楽しみなシーズンが幕を開けた。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事