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カネカ生分解性ポリマーPHBH の使用例(画像: カネカの発表資料より)[写真拡大]
カネカは7日、高砂工業所での生分解性プラスチック(商品名:『カネカ生分解性ポリマーPHBH 』)の製造設備を大型化し、生産能力を年間約5千トンにすると発表した。投資金額は約25億円で、2019年12月の稼働を予定している。
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「カネカ生分解性ポリマーPHBH」は、100%植物由来で優れた生分解性を有している。そのため、使い捨てプラスチックの削減規制が進む欧州で、果物・野菜の袋や、調理残渣をたい肥化するためのコンポスト袋などへの採用が進み、販売量が増加している。
マイクロプラスチックによる海洋汚染が世界的規模で社会問題となっている中で、2017年9月には国際認証機関Vincotte(ベルギー)より、海水中での生分解性の認証「OK Biodegradable MARINE」を取得。2018年3月には、米国食品医薬品局(FDA)による食品接触物質(Food Contact Substance)の登録も取得している。
FDAの食品接触物質登録とは、食品の製造、梱包、包装、輸送、保持用に使用される材料として、食品に重大な影響を与えないとFDAが認定した製品に与えられるもの。これらの公的機関の認証、登録取得により、食品包装材だけでなく、海洋資材などの多くの用途に需要拡大していくことが期待されている。
従来のプラスチックの環境汚染が世界的に問題視されている中で、環境中で微生物に分解されて悪影響を及ぼさない生分解性プラスチックは、その需要が急拡大しており、2022年には需要が100万トンを超えると推定されている。カネカでは、この拡大する需要にタイムリーに応える生産体制を整えるとともに、用途開発も進めている。今回の増産整備の次のステップとして、生産能力年間2万トン規模の商業化プラントの検討も始めている。
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