18日の米国市場ダイジェスト:NYダウは1ドル高、米中交渉を注視

2018年5月21日 07:52

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記事提供元:フィスコ


*07:52JST 18日の米国市場ダイジェスト:NYダウは1ドル高、米中交渉を注視
  

■NY株式:NYダウは1ドル高、米中交渉を注視

18日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は1.11ドル高の24715.09、ナスダックは28.13ポイント安の7354.34で取引を終了した。貿易摩擦を巡る米中交渉の結果を見極めたいとの思惑から、寄付き後から揉み合う展開となった。長期金利が高止まりしていることも嫌気され、ハイテク株を中心に上値の重い展開となった。セクター別では、資本財や医薬品・バイオテクノロジーが上昇する一方で半導体・半導体製造装置や銀行が下落した。

百貨店のノードストローム(JWN)は、既存店売上高が予想を下振れ、大幅下落。半導体製造装置のアプライド・マテリアルズ(AMAT)は、2−4月期としては過去最高益となる決算を発表したものの、有機ELディスプレイの需要懸念などから慎重な業績見通しを示し下落。複写機のゼロックス(XRX)は、富士ゼロックスが買収合意の破棄を巡り、提訴を検討していることが報じられ、売られた。食料品のキャンベルスープ(CPB)は予想を上回る決算を発表したものの、慎重な業績見通しと、突然の最高経営責任者の辞任を発表して急落。一方で、農業機械のディア(DE)は、通期の利益見通しを引き上げ、上昇した。

20-21日にかけて主要20カ国・地域(G20)外相会合がアルゼンチンで開催予定だ。米国の鉄鋼・アルミニウム輸入制限措置に関して、各国が対抗措置を取る方針を固める中、米国が交渉姿勢を軟化させるかが焦点となりそうだ。

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■NY為替:ドル円 110円後半で上値重く、ユーロの戻りも限定

18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円86銭まで上昇後、110円63銭まで弱含み、110円76銭で引けた。米国の失業保険継続受給者数が45年ぶりの低水準となり労働市場のひっ迫が確認されたほか、5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数も1年ぶり高水準となるなど順調な成長が明らかになると、金利の上昇に伴うドル買いが一段と強まった。その後、トランプ米大統領の発言で、米朝首脳会談実施や米中貿易協議の成功に懐疑的見方も浮上し、ドルは伸び悩んだ。

ユーロ・ドルは、1.1812ドルから1.1785ドルまで下落し1.1796ドルで引けた。イタリアのユーロ離脱観測なども浮上し、同国債券相場が下落。ユーロ売りが続いた。ユーロ・円は、130円42銭から130円77銭へ上昇。ポンド・ドルは、1.3481ドルから1.3527ドルまで上昇した。ドル・スイスは、1.0033フランまで上昇後、1.0003フランまで反落した。


■NY原油:小幅下落で71.37ドル、週末前のポジション調整に絡んだ売りが入る

NY原油先物6月限は小幅下落(NYMEX原油7月限終値:71.37 ↓0.20)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比−0.20ドルの71.37ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時71.09ドルまで下落した。イラン核合意から米国が離脱したことによって地政学的リスクは増大し、原油供給不足に陥るとの懸念は消えていないが、週末前のポジション調整的な売りが増えたことや米国内でのシェール生産の増加を意識して、原油先物の上昇は一服した。なお、WTI先物6月限は前日比−0.21ドルの71.27ドルで取引を終えている。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 30.26ドル -0.55ドル(-1.79%)
モルガン・スタンレー(MS) 53.92ドル -0.95ドル(-1.73%)
ゴールドマン・サックス(GS)237.00ドル -2.10ドル(-0.88%)
インテル(INTC) 53.50ドル -1.31ドル(-2.39%)
アップル(AAPL) 186.31ドル -0.68ドル(-0.36%)
アルファベット(GOOG) 1066.36ドル -12.23ドル(-1.13%)
フェイスブック(FB) 182.68ドル -1.08ドル(-0.59%)
キャタピラー(CAT) 155.71ドル +2.02ドル(+1.31%)
アルコア(AA) 50.83ドル +0.12ドル(+0.24%)
ウォルマート(WMT) 83.64ドル -0.85ドル(-1.01%)
スプリント(S) 5.11ドル +0.02ドル(+0.39%)《FA》

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