ゼロからわかる先物・オプション取引入門(15)FRBって何? (三井智映子)

2018年4月9日 14:23

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記事提供元:フィスコ


*14:23JST ゼロからわかる先物・オプション取引入門(15)FRBって何? (三井智映子)
皆さん、こんにちは。フィスコマーケットレポーターの三井智映子です。皆さんは日本の中央銀行が日本銀行だということはもうご存知かと思いますが、米国の中央銀行はどこかご存知ですか?米国では連邦準備制度理事会(FRB:Federal Reserve Board)が中央銀行に相当します。FRBはニュースでもよく出てきますので聞いたことがある方も多いのではないのでしょうか。今回はこのFRBについてお伝えします。

〇FRBとは?

FRBは中央銀行のように連邦準備銀行と市中銀行の監督や連邦公開市場委員会(FOMC)に対する金融政策決定の主導、公定歩合やFFレート(フェデラルファンドレート)の変更などを行います。

FRBは議長・副議長の各1名と理事5名の計7名で構成されています。現在の議長はジェローム・パウエル氏です。前議長のジャネット・イエレン氏から2018年2月に変わったばかりです。アメリカの金融政策は世界の経済に大きな影響を与えますのでFRB議長の動向や発言はとても注目されます。

〇議長の発言はどこまで影響を与えるのか?

パウエル議長の就任前には、市場関係者の間で同議長はトランプ政権の経済・財政政策を可能な限り支援する意向ではないか?との思惑が広がっていたこともあり、トランプ政権の財政拡張策を慮って長期金利が大幅に上昇しないように金融政策面で配慮する可能性は高いと考えられていました。

しかし、これに反して、米下院金融サービス委員会での同議長の就任後初となる議会証言では景気や物価に対する強気な内容の発言がタカ派寄りと受け止められ、今年は4回の利上げが実施されるとの観測が高まったと伝えられると、FRBによる利上げペースが加速するとの見方からダウが大きく売られ、南アランドなどの新興国通貨の押し下げ要因にもなりました。

〇FOMCって何?

アメリカの金融政策の最高意思決定機関であるFRBが開催する金融政策を決定する会議がFOMCです。FOMCでは雇用の最大化や物価の安定を目指しています。そのためFOMCをおさえると景気がわかり、政策の方向性を見通すことができます。

FOMCは年8回開催されていますが、その中でも3、6、9、12月のFOMCの後は議長の会見もあるため、大きな決定がされることも多く、いつも以上に注目度がアップします。米ゴールドマン・サックスは、この4回のFOMC全てで利上げすると予想しており、3月のFOMCではすでに利上げが発表されました。今後も利上げが継続するのか、2018年も大きく注目されるでしょう。

3月のFOMCについては次回詳しくお伝えしますね。

〇先物取引でアメリカのイベントにもすぐ対応

議長証言もFOMCも、アメリカとの時差の関係で「大きく動くことがわかっているのに日本株は取引できない」となりがちです。ですが、指数先物取引なら取引時間も日中立会の8:45~15:15のほかに、夜間立会の16:30~翌5:30、オプション取引は9:00~15:15と16:30~翌5:30と、個別株に比べて長時間取引が可能です。そのためニュースで価格が動いた時に、取引時間外だから取引できないというストレスを抱えることも減ります。この連載を通して先物を始めてみたいな、と思っていただけたら嬉しいです。

なお先物・オプション取引を行うには、証券会社に口座を開設する必要があります。お得に取引をしたい方にはオンライン取引のできる証券会社がおススメ!オンライン取引は、PCやスマホから誰でもカンタンに取引することができ、手数料が安いのが特徴です。手数料は利益に直結するので重視したいところですよね。価格.comによる証券会社別の日経225先物手数料比較ランキング(2018年2月末時点)を見てみると、第1位は日産証券、第2位はライブスター証券、第3位はカブドットコム証券となっています。オンライン証券会社選びの参考にしてみてください。

また証券会社によってはプレゼントなどのキャンペーンを実施している会社もあるので併せてチェックしてみてくださいね。

「ゼロからわかる先物・オプション取引入門」は、三井智映子の見解でコメントしています。


フィスコマーケットレポーター 三井智映子《DM》

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