5日の米国市場ダイジェスト:NYダウは1175ドル安、ダウは過去最大の下げ幅を記録

2018年2月6日 08:17

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記事提供元:フィスコ


*08:17JST 5日の米国市場ダイジェスト:NYダウは1175ドル安、ダウは過去最大の下げ幅を記録
■NY株式:NYダウは1175ドル安、ダウは過去最大の下げ幅を記録

5日の米国株式相場は下落。ダウ平均は1175.21ドル安の24345.75、ナスダックは273.42ポイント安の6967.53で取引を終了した。先週の雇用統計をきっかけとした米長期金利の上昇に対する警戒感が広がり、アジア・欧州株がほぼ全面安となり、米国株も売りが先行。朝方はもみ合う展開となったが、先行き不透明感を受けた資金引き揚げが広がり、主要株価は揃って大幅下落。ダウは一時1600ドル近く下落するなど、荒い値動きとなった。セクター別では全面安となり、特に銀行や各種金融の下落が目立った。

大手行のウェルズ・ファーゴ(WFC)は顧客への不正行為に対して、FRB(米連邦準備制度理事会)が処分を発表し、大幅下落。半導体のクアルコム(QCOM)は、同業ブロードコム(AVGO)による買収額引き上げが報じられた一方で、アップル(AAPL)が同社製半導体の採用を取りやめるとの思惑から軟調推移。原油相場の下落を受けてエクソン・モービル(XOM)やシェブロン(CVX)などエネルギー関連会社が売られた。検索大手のアルファベット(GOOGL)は、交流サイトのフェイスブック(FB)が、動画コンテンツの制作者に広告売上を還元する仕組みを導入し、ユーチューブに対抗するとの報道で下落した。

資産家のレイ・ダリオ氏は最近の株価下落を通常の調整の一環であるとの認識を示したほか、ミネアポリス連銀総裁は金融危機が差し迫っているとの見方を否定した。

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■NY為替:米国株大幅続落を受けてリスク回避の円買い強まる

5日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円26銭から108円99銭まで下落し、109円12銭で引けた。米国の1月ISM非製造業景況指数が予想を上回ったため一時ドル買いが優勢となった。その後、米国株式相場の急落を受けて年内の利上げペース加速観測が後退し、米債利回りの低下に伴うドル売りが活発となった。株安を意識してリスク回避の円買いも多く見られた。

ユーロ・ドルは、1.2449ドルから1.2363ドルまで下落し、1.2366ドルで引けた。ユーロ・円は、136円96銭から134円93銭まで急落。株安を嫌ったリスク回避の円買いが加速した。ポンド・ドルは、1.4055ドルから1.3955ドルまで下落。メイ英政権への不透明感が広がり、ポンド売りが強まった。ドル・スイスは、0.9377フランまで買われた後に0.9296フランまで反落した。


■NY原油:続落で64.15ドル、米国株の大幅続落などを嫌気

NY原油先物3月限は続落(NYMEX原油3月限終値:64.15 ↓1.30)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比−1.30ドルの64.15ドルで取引を終えた。一時63.55ドルまで下落した。米国株の大幅続落が嫌気されたようだ。株安を受けて米長期金利は低下したが、ポジション調整的な売りが勝る展開となり、原油先物の上値は重くなった。原油在庫の増加観測や株安によるエネルギー需要の伸び悩みが当面の売り材料になるとの見方が増えている。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  30.59ドル -1.36ドル(-4.26%)
モルガン・スタンレー(MS) 53.01ドル -2.47ドル(-4.45%)
ゴールドマン・サックス(GS)251.91ドル -8.13ドル(-3.13%)
インテル(INTC)      44.52ドル -1.63ドル(-3.53%)
アップル(AAPL)      156.49ドル -4.01ドル(-2.50%)
アルファベット(GOOG)   1055.80ドル -56.10ドル(-5.05%)
フェイスブック(FB)    181.26ドル -9.02ドル(-4.74%)
キャタピラー(CAT)     152.65ドル -4.84ドル(-3.07%)
アルコア(AA)       49.02ドル -0.07ドル(-0.14%)
ウォルマート(WMT)     100.72ドル -3.76ドル(-3.60%)
スプリント(S)       5.15ドル -0.21ドル(-3.92%)《HT》

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