【編集長の視点】壽屋は昨年12月公開の『スターウォーズ』シリーズ新作がヒットし業績期待を高めて反発

2018年1月17日 09:16

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 壽屋<7809>(JQS)は、前日16日に36円高の2922円と反発して引けた。昨年12月15日に公開された映画『スターウォーズ』シリーズの新作『最後のジェダイ』が、新年に入ってもヒットし公開以来5週連続で興行収入ランキングの第1位と報道されたことから、同社の関連フィギュア販売の大幅増につながるとして業績期待を高めて直近IPO(新規株式公開)株買いが再燃した。足元の業績も、昨年9月26日のIPO後の初決算として昨年11月10日に発表した今2018年6月期第1四半期(2017年7月~9月期、1Q)業績が、6月通期予想業績に対して高利益進捗率を示したことも、見直されている。

■「フレームアームズ・ガール」が好調で『最後のジェダイ』関連グッズも2Q以降に寄与

 同社の今2018年6月期業績は、売り上げ83億6800万円(前期比4.5%増)、営業利益6億3400万円(同34.2%増)、経常利益5億5000万円(同26.5%増)、純利益3億5800万円(同42.5%増)と増収増益転換が予想されている。前2017年6月期業績は、2015年12月に公開された『スターウォーズ/フォースの覚醒」の関連グッズの一巡で、前々2016年6月期の過去最高業績から減収減益転換したが、今期は、国内市場ではオリジナルライセンス商品の「フレームアームズ・ガール」シリーズが好調に推移し、前期に発売した「メガミデバイス」シリーズや今期発売の「ヘキサギア」が寄与、海外市場でも、2017年9月公開の映画『スパイダーマン:ホームカミング』関連のスパイダーマン関連商品が好調に推移し、さらに昨2017年12月に『スターウォーズ』シリーズの新作『最後のジェダイ』が公開され、関連グッズの需要上乗せが期待できることなどが要因となる。

 このため足元の業績も好調で今期1Q決算は、売り上げ23億9600万円、営業利益2億200万円、経常利益1億7200万円、純利益1億1900万円で着地し、四半期決算は初作成となるため前年同期との比較はないが、今6月期通期予想業績に対する利益進捗率は、31%~33%と目安の25%を上回った。このあと2年ぶりにシリーズ新作として公開された『最後のジェダイ』は、興行通信社の集計によると、今年1月13日~14日の週末土日動員数が14万2000人、興行収入が2億700万円と5週連続の第1位となり、5週累計の興行収入は65億円とヒットしており、フィギュアなどの関連グッズへの好波及から今年2月13日に発表予定の今期第2四半期(2017年7月~12月期)累計業績の動向が要注目となる。 

■初値水準で陽線包み足を示現して下値岩盤を確認し割安直近IPO株買いでリバウンド幅を拡大

 株価は、昨2017年9月に公開価格2000円でIPOされ、2650円で初値をつけ3000円大台にタッチしたあと、定石通りに利益確定売りで下値を探り、上場来安値2300円まで調整したが、初値割れは下げ過ぎとしてリバウンド、今期1Q高利益進捗率業績を評価して上場来高値3680円まで買い直された。最高値後は、昨年12月のIPOラッシュのなか、初値水準で下値を再び確かめる2628円まで下げ、ここで買い転換シグナルの陽線包み足を示現し、下値岩盤を確認した。PERは21倍台と直近IPO株として相対的に割安であり、上場来高値を目指して一段の戻りにトライしよう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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