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仕事に役立つマネジメント技法のすすめ10《最終回》 〜マネジメントとは問題を考えること〜
マネジメントって、得体の知れないもの。マネジメントの大家がそれぞれ定義しているけれど、中々納得出来ないです。マネジメントとは何のでしょう?
【前回は】仕事に役立つマネジメント技法のすすめ9 〜緊張感、安心感を意図的につくる現場管理〜
●マネジメントとは
私はマネジメントを『組織の目標達成を阻害する問題を測定し、その問題を解消するための計画立案、その計画を実行するにあたり、実現を邪魔する新たな問題を解消し続けること』と定義しています。
従って、マネジメントを考える上でのキーワードは『問題』となります。色々な現場で経営改善の取組みを支援し、成功、失敗両方を見てきましたが、失敗している取組みは『対策ありき』、成功している取組みは『問題を明確』にしていたからです。
対策ありきの取組みは殆どの場合、思い込みの対策で正しくない対策となっています。正しくない対策を実施しても問題が解消されません。現場には疲弊感だけが残り、会社、上司への不平不満が醸成されていきます。
一方、問題を明確にして、その問題が解消される対策を立案できれば、実施した時、その問題は消え、現場で良いことが起き始めます。そこで初めて現場メンバーの会社、上司への信頼感が生まれ始めます。
●簡潔に言うと『マネジメントは問題を考えること』
『マネジメントは行動だ』と言う人がいます。幾ら良い計画、戦略を立てても、実施しなくては意味がないからです。『計画無くしてマネジメントなし』と言う人もいます。無計画な実施は成果に繋がらないからです。このように色々な言い方が存在します。
私は『マネジメントは問題を考えることだ』と言いたいです。出来るビジネスマンは皆、無意識のうちに『対策を考えず、問題を考える』ことをしています。この前提にはしっかりと問題と対策を分けて考えることがあります、問題とは『解決すべき不具合なこと』、対策とは『問題を解消するためにやること』です。
今回、マネジメント技法を称して色々な技法を紹介しましたが、その根底にはこの『対策を考えず、問題を考える』ことがあったのです。
より一層腕前を磨くキッカケとして、是非『問題を考える』ことを考えてほしいです。
今まで出会った一流の経営者、ビジネスマンは皆、問題の考え方が上手な人達でした。(記事:KMAきむらマーケティング&マネジメント研究所 木村博・記事一覧を見る)
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