3月のライオン 第2シリーズ 第4話「Chapter.52 てんとう虫の木②」など【感想コラム】

2017年11月11日 12:30

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3月のライオン 第2シリーズ 第4話「Chapter.52 てんとう虫の木②」「Chapter.53 てんとう虫の木③」「Chapter.54 想い」【感想コラム】

3月のライオン 第2シリーズ 第4話「Chapter.52 てんとう虫の木②」「Chapter.53 てんとう虫の木③」「Chapter.54 想い」【感想コラム】[写真拡大]

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 作中の登場人物、その全員が何かと戦っている『3月のライオン』。

 もちろんそれは、いつも笑顔が素敵な川本家の3姉妹も例外ではありません。

 今回のお話では、頑張り屋な次女・ひなたの戦いが描かれていました。

 決して明るいテーマではなかったけれど、多くの人に見てほしいと願ってしまう『3月のライオン』の4話、僭越ながらレビューを書かせていただきます。

Contents
1 Chapter.52 てんとう虫の木②1.1 孤立する中で1.2 離別、そして……1.3 二つの決意2 Chapter.53 てんとう虫の木③2.1 和菓子の本とてんとう虫と━━2.2 天道虫(てんとうむし)の飛ぶ方向に3 Chapter.54 想い4 3月のライオン 第4話感想と今後の展望

■Chapter.52 てんとう虫の木②


 前回の放送終盤、涙を流し帰宅したひなた。

 その原因は、彼女のクラスで起こってしまったいじめによるものでした。

孤立する中で
3月のライオン 第2シリーズ 第4話「Chapter.52 てんとう虫の木②」「Chapter.53 てんとう虫の木③」「Chapter.54 想い」【感想コラム】

画像引用元:©羽海野チカ・白泉社/「3月のライオン」アニメ製作委員会 ©羽海野チカ・白泉社

 標的になってしまったのは、小学校からひなたと仲の良かった佐倉ちほちゃん。

 大人しくてやさしい性格の娘で、人から恨みをかうようなことは決してない。

 ただ、作中でも語られていましたが、受験前のストレスは想像以上にやっかいなもので、それが特定の生徒たちの心に大きな闇となっりちほちゃんに向けられたのとこと。

 他の生徒も、そして先生も気づいていたけれど、誰もが次の的になりたくないから見て見ぬ振りをする━━もちろん、ひなたが同じことをできるはずもありませんでした。

離別、そして……
 クラスの中でただ1人、ちほちゃんに寄り添うひなた。

 しかし、彼女の想い虚しく、徐々にいじめはエスカレートしていき、残念ながら転校することが決まってしまいます。

 悲しみと寂しさにさいなまれる中、転校してもなお陰口を叩くいじめグループにちほは堪忍袋の尾が来てしまい……。

 そしてついに、矛先がひなたに向けれることになります。

二つの決意
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画像引用元:©羽海野チカ・白泉社/「3月のライオン」アニメ製作委員会 ©羽海野チカ・白泉社

 ちほちゃんを救えなかった後ろめたさ、いじめられることに対する不安、……、いくつもの無情な感情に襲われる中、家を飛び出してしまったひなた。

 どうすることが正解だったのかに悩みつつ、それでもひなたは「私のしたことは、絶対に間違ってなんかない!」と、追いかけて来た零に強く言います。

 中学生でありながら、その心の芯の強さが伝わってくる決意の一言。

 そして零もまた、ひなたら川本姉妹に出会ったことで救われたと思っている少年。

 零は、何があっても絶対に彼女の側にいることを誓います。

■Chapter.53 てんとう虫の木③


 日付をまたぎ、今度はひなたの視点で物語は進行します。

 そして学校の帰り道にひなたの目線の先にいたのは、本を読む零でした。

和菓子の本とてんとう虫と━━
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 零の提案で、図書館に向かう零とひなた。

 児童コーナーでちほちゃんと思い出に涙するひなたの元に戻った零の手にあったのは、和菓子の本と、そして昆虫図鑑と植物図鑑でした。

 零が調べていたのは、幼き頃に1人で見ていたてんとう虫と、あの二つ星てんとう虫が止まっていた植物の名前だったんのです。

天道虫(てんとうむし)の飛ぶ方向に
 「てんとう虫って天道虫って書くの?」

 零の隣にいたひなたは、そう問いかけます。

 素朴な疑問だったのだと思いますが、それを聞いた零は、ひなたと共に外に出ます。

 植物の葉に止まっていたてんとう虫を見つけ、手の甲に乗せた後に指先から飛ぶ姿。

 その様子を見送ったあと、「太陽に向かって飛ぶところを指してつけたられた名前」という話を零から聞いたひなたは、また大粒の涙を流すのでした。

■Chapter.54 想い


3月のライオン 第2シリーズ 第4話「Chapter.52 てんとう虫の木②」「Chapter.53 てんとう虫の木③」「Chapter.54 想い」【感想コラム】

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 再び物語の視点が零のものに。

 隣で涙するひなたのため、自分が何ができるのか━━、ひなたを泣かした人間に対しての憎しみを胸に焦がしながらも、零は自分にできる最善策について深く考え始めます。

 家に帰って待っていたのは、いつものやさしい笑顔を浮かべるあかりとモモ、そして居間にはおじいちゃんの姿がありました。

 おじいちゃんから、いじめがなくならない現状に気づいていながら防止するための一歩を誰もが踏み出せない昨今、友達のために立ち上がったひなたを誇りに感じていることを告げられ、彼女は美味しい料理をいっぱい食べながら何度目かの涙をまた流すのでした。

■3月のライオン 第4話感想と今後の展望


 社会問題としてもとりだたされることの多い、いじめ問題。

 それをリアルに、そして儚く表現した羽海野チカ先生の力はやっぱりすげぇなと、恐れ多くも感じてしまいました。

 また、同じくらい感動したのが、アニメーションのクオリティの高さ。

 ラストのシーン、ひなたの側に駆け寄る前のモモの立ち上がるモーションとか、めちゃめちゃ作り込まれた動きでビックリしました。

 わずか数秒のシーンに対し、何度もシュミレーションして試行錯誤も繰り返して……、素人目線で申し訳ないのですが、尊敬せずには入られません。

 今後、零が、花本家が、そしてひなた本人がどういった思いでどのような行動に移すのか、次回も真剣に、そして時には楽しく放送を見たいと思います。

3月のライオン 第2シリーズ 感想コラムのまとめ
2017.10.30

(あにぶ編集部/哲太)

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