【中国の視点】FRBのバランスシート縮小、中国などの金融政策に与える影響は軽微

2017年9月22日 10:40

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記事提供元:フィスコ


*10:40JST 【中国の視点】FRBのバランスシート縮小、中国などの金融政策に与える影響は軽微
今月20日まで開催された連邦公開市場委員会(FOMC)では、米連邦準備制度理事会(FRB)が10月にバランスシートの縮小に着手すると公表した。政策金利は据え置かれた。また、年内1回の追加利上げ、2018年、19年、20年にはそれぞれ3回、2回、1回の利上げが実施されるとも予測された。

中国の専門家は、バランスシートの縮小が予測されていたが、実施時期は予想よりやや前倒しされていると指摘。ただ、今回のバランスシートの縮小は中国を含む新興国家への影響が限定的だとの見方を示した。

ここ数年新興国家への外資の大量流入が確認されていないため、米バランスシートの縮小が東南アジアの金融危機などを引き起こさないと指摘されている。また、中国など新興国が引き続き魅力的な投資先であるため、新興国から米国への大量資金還流が現時点では考えにくいともみられている。

専門家は、仮に米国が予定通りバランスシートを縮小し、年内1回利上げが実施されても、中国が利上げに追随する可能性が低いとの見方を示した。中国の金融政策が独立性を持っているほか、米国のバランスシートの縮小は不確定性が高いためだと分析されている。《AN》

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