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29日、過激派組織IS(イスラム国)の実効支配下にあり、イラク政府軍の攻撃を受けていたイラク北部の都市モスルにおいて、ISが「建国宣言」を行った象徴的な地である礼拝所「ヌーリ・モスク」が、政府軍により奪還された。ISのイラクにおける最大拠点であったモスルの奪還は目前に迫っており、イラクのアバディ首相は「ISという偽りの国家は終わった」との声明を発表した。
ISが「建国」を宣言したのは2014年6月。最高指導者であるバグダディ容疑者が、イラク第二の都市であるモスルを制圧したとき、このヌーリ・モスクにおいて行った。
一方アバディ首相は、2016年10月に奪還作戦の開始を宣言し、米軍の支援のもと、激しい戦闘を続け、ISに対する包囲網を着々と狭めている。
なお、追い詰められたモスルのISは、ヌーリ・モスクを自らの手で既に爆破していた。
今年の6月中旬には、バグダディ容疑者がロシア軍の空爆によってシリア北部ラッカの近郊において死亡した、との報も流れている。ただし、ロシア政府筋からは「可能性が高い」との声明が出されているものの、これについては真偽のほどはいまだ不詳である。
ただし現在、シリアにおいても米軍が支援するクルド人勢力の攻勢が強まり、ISの「首都」とされるラッカは完全包囲状態に入ったとの報が流れている。
イラクにおいては、アバディ首相が「IS戦闘員を全て殺害もしくは拘束するまで戦闘は継続される」としているが、ISの敗残兵の一部がシリアに流れ込む可能性が指摘されている。
また、もう一つ気がかりな動きもある。フィリピンのミンダナオ島、マラウィだ。この地において、ISを自称する武装グループが政府軍との間で、実質的な内戦状態を引き起こしているという。
ただし、イラクもしくはシリアのISの戦闘員が流入したと考えるにはミンダナオ島はあまりにも遠すぎ、またフィリピン政府は、この戦闘を「ISに忠誠を誓う」同国の過激派組織、「マウテ」によるものである、としている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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