概況からBRICsを知ろう~インドSENSEX指数は反落、原油価格の続落が資源セクターの圧迫材料

2017年6月19日 14:03

印刷

記事提供元:フィスコ


*14:03JST 概況からBRICsを知ろう~インドSENSEX指数は反落、原油価格の続落が資源セクターの圧迫材料
【ブラジル】ボベスパ指数 61269.39 -0.48%
休み明けとなる16日のブラジル株式市場は3日ぶりに反落。主要指標のボベスパ指数は前日比296.52ポイント安(-0.48%)の61626.41で取引を終えた。61921.24まで上昇した後、一時61269.39まで下落した。

終始マイナス圏で推移し、終盤に下げ幅をやや縮小させた。テメル大統領に関するスキャンダルが再び報じられていることが指数の足かせに。畜産大手JBS(JBSS3)の経営者であるJoesley Batista氏はこのほど、テメル大統領がブラジルで最も危険且つ最大の犯罪組織を仕切っていると発言した。一方、原油価格が反発したが、相場を支えるには力不足だった。

【ロシア】MICEX指数 1822.91 +0.28%
16日のロシア株式市場は3日ぶりに反発。主要指標のMICEX指数は前日比5.09ポイント高(+0.28%)の1822.91で取引を終了した。1833.70から1811.45まで下落した。

終盤にマイナス圏に転じる場面もあったが、引け間際に買い戻された。利下げの実施が好感された。ロシア中央銀行は16日、政策金利を9.25%から9.00%に引き下げると発表。インフレ率の落ち着きが確認されていると説明した。また、原油価格がこの日に反発したことも支援材料となった。

【インド】SENSEX指数 31056.40 -0.06%
16日のSENSEX指数はまちまち。前日比19.33ポイント安(-0.06%)の31056.40、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同10.00ポイント高(+0.10%)の9588.05で取引を終えた。

堅調な値動きを示した後は終盤に売りに押された。原油価格の続落が資源セクターの圧迫材料。国内では、貿易赤字の拡大が格上げ期待を後退させた。5月の貿易赤字は138億米ドルに拡大し、30カ月ぶりの高水準を記録した。また、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは最新リポートで、インド準備銀行(中央銀行)が住宅ローンの貸出基準を緩和する方向であり、これが銀行の貸出資産の健全性を脅かす可能性があると警告した。

【中国本土】上海総合指数 3123.17 -0.30%
16日の上海総合指数トは小幅に値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比9.32ポイント安(-0.30%)の3123.17ポイントと反落した。

市中金利の上昇基調を嫌気。上海銀行間取引金利(SHIBOR)の1カ月物は今月に入り急速に上昇し始め、足元では約2年2カ月ぶりの高値水準を連日で切り上げている。金融当局の管理強化に対する警戒感も再燃。国際通貨基金(IMF)の幹部は14日、北京市内で「中国の金融システムにリスクがある」と発言した。そのうえで、監督強化の必要性を指摘したことが改めてネガティブ材料視されている。ただ、下値は限定的。「指数算出などの米MSCIが来週20日に発表する新興国株指数の入れ替えに関し、人民元建てA株が採用される確率は高い」との観測が流れた。一部のアナリストなどは、時価総額上位の大型株が組み入れられるとの見方を示している。《NH》

関連記事